【速報】ISO 14001:2026 主な改訂点をSGSが公表(1)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

8月13日、大手第三者認証機関のSGSは、当社のWebサイトで、ISO 14001:2026の改訂予定と、主な改訂点を公表しました。解説します。

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SGS “ISO 14001:2026 – Key Updates and Transition Guidance”

改訂タイムライン(予定)

フェーズ マイルストーン
現行規格 ISO 14001:2015
DIS(Draft International Standard) 2025年6月 発行済み
FDIS(Final Draft International Standard) 2025年10月 予定
新規格発行 2026年1月 予定
移行期限 発行から3年間(〜2029年初頭)

SGSは移行期限を3年間と見ているようですね。今回の改訂は変更点が軽微なので、2年くらいかな?と根拠なく思っていました。

変更の概要

結論めいたものですが、今回の改訂は新しい要求が大幅に追加されるのではなく、2015年版の要求事項を明確にしたり、強化するというのが目的です。これは元々の改訂が、”amendment 2″と位置づけられていた通りですね。

したがって、用語をわかりやすくしたり、各箇条の章立てを明確にするような変更が中心です。ただしその変更によって、今の運用を見直さないといけないポイントもありそうです。そのあたりのポイントは、以下の箇条別の解説の中で考察していきたいと思います。

ISO 14001:2026 想定変更点 4. 組織の状況(Context of the organization)

  • 環境条件(例:気候変動、汚染、生物多様性)は、現在、明示的に考慮されなければならない
  • EMSの範囲は、ライフサイクルアプローチを反映しなければならない
  • 重要な文書は「文書化された情報として利用可能」でなければならない
  • 具体的対応:課題分析(4.1)、ステークホルダーマップ(4.2)、および適用範囲(4.3)の更新が必要かどうかを判断し、必要ならば更新する。

「重要な文書は利用可能でなければならない」というのは悩ましい要求ですね。もしかしたら課題一覧表のようなものを作る必要があるかもしれません。また、適用範囲は見直しが必要な組織も多くでてくるかもしれませんね。

ISO 14001:2026 想定変更点 想定変更点 5. リーダーシップ(Leadership)

  • 更新された用語:「コンプライアンス義務を満たす」が「履行する」に置き換えられました
  • 自然資源の保全と生態系保護へのより強い重点
  • 具体的対応:環境方針を見直し、経営陣の関与を確実にする

ここはこれといった新しい要求事項があるというわけではなく、既存の要求事項の明確化という方向のように見えますね。

ISO 14001:2026 想定変更点 6. 計画(Planning)

  • 条項6.3(新規):EMSに関連する変更管理に構造化されたアプローチを要求します
  • 緊急事態は非通常の運用から分離される
  • 計画は次のように分割されます:
    • 6.1.4:リスクと機会を特定する
    • 6.1.5:それに応じて行動を計画する
  • 具体的対応:リスク登録簿、影響評価、およびリスク対応計画の文書を更新する必要があるかも?

ISO9001でおなじみの「6.3 マネジメントシステムの変更」が新たに採用になります。これもなんでISO9001にしかないのか疑問だったんですよね。

「緊急事態は非通常の運用から分離される」というのはちょっとよくわかりませんね。2015年版でも規格では「b) 非通常の状況及び合理的に予見できる緊急事態 」という表現になっていて、非通常と緊急事態はもともと別扱いになっているように見えるのですが。

また、リスク及び機会の扱いも明確化されるようですね。(何か要求事項が大きく変わるようには見えない)

次回に続きます。

この記事を書いた人
代表取締役 今村 敦剛

中小企業診断士/審査員(ISO9001, 14001, 45001)/日本心理学会認定心理士