おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
8月27日、ついにISO9001の新しいバージョンの草案(DIS)が、ISOから公開されました。今日は箇条0から2における改定内容の一部を、皆様と共有したいと思います。
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ISO/DIS 9001 箇条0.3.2の変更点
0.3.2のPDCAについての説明についても、少し変更がありました。
Planのところで「リスク及び機会を特定する」ということを説明しているのですが、この「特定」という言葉の英語の原文がidentifyからdetermineに変わりました。これは、単にリスクや機会を“洗い出す”ことから、リスクや機会に対して評価して優先度をつけて、対応方針まで決めるというような、より深い対応までが含まれるニュアンスとなりました。これまで以上にリスクと機会についてはシステマチックな対応が求められそうです。
ISO/DIS 9001 箇条0.3.3の変更点
次です。2015年版の0.3.3に「リスクベース思考」という項目がありましたが、そこにも変更がありました。DISでは0.3.3が削除され、そのかわり附属書A6.1.2に「リスクベース思考」の説明が移動しました。そして2015年版の「リスクベース思考」では、リスクと機会の両方についての説明がありましたが、DISではリスクの説明に特化するようになりました。
その代わり「機会ベース思考」という項目が、DISでは新たに追加をされました。そしてリスクベース思考についてのもう一つの変更点ですが、規格としてリスク管理の具体的手法を要求していないという点を強調しています。もともと2015年版でも具体的なリスク管理手法の要求はなかったのですが、それを強調した格好です。ただしもちろん、リスク管理をおろそかにして良いという話ではなく、自社のリスクに応じて適切なリスク管理方法を採用することを期待しています。
なお、この後の0.4や箇条1と2にも変更点はありますが、軽微な言葉の修正や引用規格の修正ですので、実務上は大きな影響はないと思われます。
DIS発行後の流れ
最後に、DIS発行後の流れを見ておきましょう。

このDISに対して、パブリックコメントが10月20日まで受け付けられ、11月19日まで投票が行われる予定です。その結果、最終案であるFDISが発行されますが、ある認証機関の見通しではFDISの発行が2026年はじめ。そして、最終的に調整され、ISO9001の正式発行は予定通り2026年秋ごろになると想定されています。
なお、一般的に規格の改訂が行われる場合は、移行期間が2~3年程度設けられます。ですので現時点で慌てて何かをする必要はありません。いまはしっかりと情報収集をしておく段階だと思います。
はい、というわけで、ISO 9001のDISと箇条0~2の実務ポイントをダイジェストでお届けしましたがいかがだったでしょうか。今日のポイントを一言でいうと「リスクと機会について、今まで以上に強調されている」という印象がありましたね。リスクと機会にしっかりと取り組んでほしいという企画開発者の意図が感じられるようです。
ISO/DIS 9001解説セミナーを企画中です
なお、当社では有料セミナーとして「ISO 9001 DIS徹底解説」を開催予定です。全箇条の変更点の要点と、実務への落とし込み方法等について解説するセミナーを企画しています。詳しくはまたお知らせしますので、ぜひご期待ください。それでは今日も「もいちゃんねる」をご覧いただきましてありがとうございました。チャンネル登録・高評価、よろしくお願いします。

