おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
今年実施される様々な補助金施策も公募を終え、来年の動向が気になるところです。9月30日に総理官邸で開かれた経済財政諮問会議の資料に今後の「重点」とされる施策のもようが垣間見えますので、紹介したいと思います。
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令和元年第7回経済財政諮問会議の資料はこちら
新内閣において重点的に取り組むべき今年後半の課題について
経済財政諮問会議の資料の中に、「新内閣において重点的に取り組むべき今年後半の課題について」という資料があります。その中に「2.生産性と生活向上につながる投資の加速」というものがあり、このあたりが企業に対する政策とかかわりが深そうです。
働き方改革についての助成金支援
賃金引上げ、就職氷河期世代や短時間労働者等への就労促進支援等を通じた所得環境の改善と従業員のやる気の向上と中途採用・経験者採用の促進を図る働き方改革
という一文がありますが、これは厚労省の雇用関係助成金、雇用環境の整備関係等の助成金と関連がありそうですね。(厚労省の助成金は専門外なのでこのへんで)
最低賃金の継続的な引上げを支える中小企業の大幅な生産性向上支援
「最低賃金の継続的な引上げを支える中小企業の大幅な生産性向上支援」って何だろう?と不思議に思います。素直に読むと「今後も最低賃金は引き上げていくので、それに対処できるように中小企業は生産性を高めなさい」というですね。
ここからは私見ですが、これはおそらく経済財政諮問会議の民間議員である新浪剛史(サントリーホールディングス社長)が、最低賃金を5%程度、毎年(10年程度にわたって)引き上げるべき」と主張していることに関連があるのではと思います。この主張の背景には、「最低賃金を引き上げることが企業の生産性向上につながる」という考え方があるようです。
この考え方の是非はともかくとして、中小企業の生産性向上に対しては、何らかの国の支援があることがここからは読み取れます。
昨年度(平成30年度)補正予算では「中小企業生産性革命推進事業」として1,100億円が予算化されました。この中でものづくり補助金・IT導入補助金・小規模事業者持続化補助金が公募されたのですが、これが引き続き今年度後半に実施されると見るのが自然だと思います。(認知されている制度をわざわざ解体して作り直すこともないでしょうし)
問題は、どの程度の予算規模になるかですね。今年は消費税増税後の景気対策もありますし、災害も多かったので国土強靭化にも予算を充てる必要があるでしょうから、予算規模は昨年を下回ることもあるかもしれません。
社会全般のデジタル化を推進し、より多様な新商品が生み出されるような規制改革等
これは補助金施策ではないでしょうが、デジタル化推進のための規制改革が方向性として示されています。今年も国会で議論をされた「サンドボックス制度」などについて、拡充されるのかもしれません。
地域産業の生産性向上への効果的取組
地域産業の生産性向上への効果的取組(地域企業・自治体行政サービスのデジタル化の推進、ソーシャルビジネスの振興等)、それを支える地域金融機関の対応力強化、人手不足等への対応(地域公共交通、介護分野、二地域居住等)
これは先日も日刊工業新聞の記事になっていた「地域未来牽引企業」に対する支援強化と関係があるかもしれません。
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経産省が「地域未来牽引企業」を強化。各種補助金で優先採択の予定
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 先日、日刊工業新聞に「経産省が『地域未来企業』に補助金を優先採択」という記事が出ました。10月から「地域未来牽引企業」の制度が強化され ...
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自治体行政サービスのデジタル化の推進は「中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ」で話し合われている行政手続きのデジタル化のことでしょう。