おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
3月11日、中小企業庁は8次締切以降の小規模事業者持続化補助金についての告知パンフレットを公開しました。令和3年度補正予算で執行される8次公募以降の特徴を解説します。
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小規模事業者持続化補助金 8次締切以降の新パンフレットはこちら
補助額最大200万円にアップの申込プランが新設
小規模事業者持続化補助金は、補助額が50万円ないしは100万円という少額の補助金でした(いろいろ組み合わせて150万円まで申請は可能でしたが)。しかしこの3月から公募が始まる8次締切以降では、最大200万円の申込プランが新設されます。
補助額最大200万円なのは「成長・分配強化枠」(賃金引上げ枠・卒業枠)か、または新陳代謝枠(後継者支援枠・創業枠)です。これについても、新パンフレットに解説があります。
- 賃金引上げ枠
- 事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上(既に達成している場合は、現在支給している、事業場内最低賃金より+30円以上)とした事業者
- また、本枠を申請する事業者のうち業績が赤字の事業者は、補助率を3/4へ引き上げると共に加点による優先採択を実施。
- 卒業枠
- 常時使用する従業員を増やし、小規模事業者の従業員数を超えて規模を拡大する事業者
- 後継者支援枠
- 将来的に事業承継を行う予定があり、新たな取組を行う後継者候補としてアトツギ甲子園のファイナリストになった事業者
- 創業枠
- 産業競争力強化法に基づく認定市区町村や認定連携創業支援等事業者が実施した「特定創業支援等事業」による支援を過去3か年の間に受け、かつ、過去3か年の間に開業した事業者
- インボイス枠
- 2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、インボイス発行事業者に登録した事業者
詳しい条件は公募要領が出てみないとわかりませんが、賃金引上げ枠や卒業枠は、賃上げ目標(もしくは従業員数増加目標)が達成できなかった場合は補助金返還が求められる可能性があります。
後継者支援枠はアトツギ甲子園のファイナリストにならないと申請ができないようです。アトツギ甲子園とは、中小企業の後継者・後継者候補(アトツギ)が、新規事業アイデアを競うイベントです(中小企業庁主催)。参加資格は39歳以下の中小企業の後継者・後継者候補であることだそうです。これのファイナリスト(2次審査をクリアした人)だけがこの後継者支援枠に応募できるようですので、かなりハードルは高いでしょう。
創業枠は、商工会議所等で実施をしている、いわゆる「創業塾」「創業セミナー」の卒業生である必要があります。これも過去に受けた人だけが対象ですので、気軽に応募できる代物ではありませんね。
インボイス枠というのも設けられます。こちらは補助額100万円です。「どうせ近々、消費税の課税事業者になるからいいや」という個人事業主や企業ならばチャレンジの甲斐はあるでしょうが、この補助金のためだけに課税事業者になるというのはあまり得策ではないと思います。(インボイス制度で課税事業者になるようにいずれは追い込まれていくわけですけどね)
小規模事業者持続化補助金 8次締切のスケジュール
公開されたパンフレットによると、8次締め切りのスケジュールは次の通りのようです。
- 応募開始:2022年3月下旬予定
- 応募締切:2022年6月予定(8次締切) ※第9回受付締切以降のスケジュールについては、今後公開される公募要領にて案内があるようです
- 応募方法:jGrantsによる電子申請/郵送による申請