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ISO14001 ブログ

ISO14001:2015 5.1「事業プロセスへのEMS要求事項の統合」とは

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ISO14001:2015各箇条解説、今回は箇条5.1「リーダーシップ及びコミットメント」について解説をします。特にこの箇条でイメージがしにくいのは「c)の事業プロセスへのEMS要求事項の統合」です。これは具体的にはどのようなことをいわんとしているのでしょうか。

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「c)の事業プロセスへのEMS要求事項の統合」とは

ひとことでいうと、ISO14001の取組が、本業とかけ離れてしまわないように、本業と一体となって取り組むことを経営者は責任をもってやってくださいね、ということですね。

本業と一体となってISO14001をやる、というのはどういうことでしょうか。会社を経営するということ、会社で仕事をするということは、このピラミッドのようなイメージで表すことができると思うんですよね。

まず青い部分で、一番上にある三角は、経営者レベルでのお仕事です。社長や取締役、部長さんなんかが携わる仕事ですね。この人達に特に求められている仕事とは「経営の目的を実現するために、大まかにどういうことをしたらいいか」ということを考えることです。経営の目的というのは、一般的には経営理念や経営ビジョン、もしくは中期経営計画などとして表されるものですね。こうした目的を達成するにあたり、自社としてどういう製品・サービスを、どういうお客さん対して、どうやって提供するのか、という大まかな方向性を考えています。もう少しかっこいい言葉でいうと、「戦略を練る」とでもいいましょうかね。

つぎの部分、真ん中のオレンジの部分は、管理者レベルでのお仕事です。部長さん、課長さんあたりに求められているお仕事でしょうかね。もちろん中小企業だと、社長さんが自らこのあたりまで踏み込むこともよくあります。ここでは、経営者たちが決めた大まかな取り組みをもう少し具体的にすることが主なお仕事です。製造部としてはどうするか、営業部としてはどうするかという部門レベルでの取り組みもあるでしょう。

そして一番下の部分が、現場レベルでのお仕事です。これは現場の第一線の皆さんの日々の仕事に関することですが、現場で製品・サービスを作り込む上で具体的ににどうするかという手段、方法を考え、実践するのがお仕事ですね。

会社の中では、役割に応じて、このように仕事が微妙に異なっているはずです。そしてこの3つの階層を串刺しにするようなイメージで、個別の取組がいろいろあります。

例えば製造も同じで、まずは経営者レベルの人たちが市場の動向などを見て、「今度はこんな製品を作ろう」「こういうお客さんに提供しよう」「こういう機能があるといいな」ということを大雑把に決めます。どのくらいつくって、どのくらい売って、どのくらいの利益を得るかということも経営者レベルで考えることですね。それを受けて管理者レベルでは、適正な売価で適正な利益が得られるような製品設計に着手するでしょうし、設計が出来た後は現場での作業方法を標準化し、生産計画をたてるでしょう。そして現場レベルでは手順書と生産計画にしたがって製造をして、不良が出たら決められた手順のとおりに処理をする、という仕事をやっています。

本業での取組にISO14001を統合する

こうした本業での取組に、うまくISO14001も統合して運用しなさいというのが、「c)の事業プロセスへのEMS要求事項」の統合です。もっと具体的な例で言うと、売上や利益の目標を立てるのと同じように環境マネジメントの目標を作りましょうということですし、新入社員研修のカリキュラムに環境に関する教育も含みましょうということですし、製造手順書のなかに廃棄物の処理方法なども書いてしまいましょう、みたいなことでもあります。こうしたことは、現場レベルでできることではないので、トップが責任を持って果たしてくださいね、と規格は言っているわけですね。

環境マネジメントシステムの成功はトップ次第

ISO14001の序文、箇条0.3では、環境マネジメントシステムの成功は、トップマネジメントによって主導される。組織の全ての階層及び部門からのコミットメントのいかんにかかっている、と書かれています。つまり、ISO14001がうまくいくかどうかはトップ次第だよと、規格も言っているんですよね。運用の成否を握る部分ですので、トップの方はしっかりと役割を果たしていただきたいと思います。それでは今日ももいちゃんねるをご覧いただきましてありがとうございました。チャンネル登録・高評価、よろしくお願いします。

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