おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
製造業の現場では、人手不足と生産性向上の両立が大きな課題となっています。特に中小製造業では、限られた人員で効率的な生産管理や品質管理を行う必要があります。そんな課題を、いま話題のAIコーディングがどう解決するか、考察してみました。
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生産管理システムの自動構築による効率化
AIコーディングの最も大きなメリットの一つは、生産管理システムを短期間で構築できることです。
生産管理システムなんて自作できるの!?と思うかもしれませんが、これは可能だと思っています。といっても、システム開発会社に何千万円も払って開発してもらうようなレベルを目指すのではありません。現在、多くの中小製造業は、Excelベースで生産管理をしていると思いますが、それをより効率化するということであれば、AIコーディングでじゅうぶん自作が可能だと思っています。
具体的には、GoogleスプレッドシートどGASを使い、GASのコーディングにAIを使う、というイメージですね。GASというのは(ちょっと違いますがあえてわかりやすく言うと)Excelのマクロのようなものです。AIに簡単な指示を与えるだけで、GASを書いてくれますので、それを使うと在庫管理や生産計画、原価計算などのプログラムを自動生成できます。
例えば、「原材料の在庫が一定量を下回ったら自動で発注メールを送信するシステム」のプロトタイプだったら、半日もあれば、コーディング未経験者でもできるんじゃないでしょうかね。
AIコーディングツールは、自然言語(我々が普通に話している日本語)での指示を理解し、それに対応するプログラムコードを生成します。生成されたコードは、必要に応じてAIに修正や調整もさせることも可能なので、現場のニーズに合わせてカスタマイズできますからね。
品質管理の自動化とデータ分析の実現
AIコーディングを活用することで、品質検査データの自動収集と分析システムも構築できるんじゃないかと思います。例えば、センサーから取得したデータを自動的に処理し、異常値を検出するプログラムや、品質トレンドを可視化するレポート生成システムなどはAIコーディングでも作れそうです。
過去の品質データ(不良・不適合の一覧表のようなもの)を分析して、不良品発生の傾向を予測するようなプログラムも可能ですかね。ISO9001で言うところの箇条9.1の分析をAIコーディングで自動化する、といったイメージでしょうか。
設備保全とメンテナンス管理の最適化
設備保全はAIコーディングと相性がいいかもしれません。設備の振動データや電流値、温度などの情報を継続的に監視し、異常の兆候を早期に検出する、というプログラムもAIで自作できそうです(もちろんそうしたデータを自動で取れるというのが前提ですけど)。始業前点検も目視だけで済むので、現場の効率化にも繋がりそうですよね。
あとは当社の動画でも過去に試作しましたが、測定機器の校正期限通知メール自動発出システム(以下の動画)は、実際にAIを使って10分程度でできましたからね。
プログラミング知識がなくても本当にできるの?
AIコーディングってそんなにすごいの?プログラミング知識がなくても本当にできるの?と思うでしょうけど、これは本当に可能です。実際にいまぼく(コーディング能力がほぼゼロ)が自分でいろいろ試していますけど、いろんなことができています。
ただ、開発規模が大きくなると、ChatGPTなどのチャット型生成AIの画面からコードを切り貼りするだけのAIコーディングではちょっと苦しくなります。Claude Codeのようなコーディングに特化したAIエージェントを導入したうえで、AIが勝手なことをしないようにプロジェクト管理(品質管理も含む)を人間がしないといけないでしょうけどね。
とまあ、楽観的なことばかり書いてきましたけど、ぼく(コーディング能力ゼロ人間)の実体験として「これはしんどい」と思うことも、もちろん多々あります。というわけで明日は、AIコーディングの「不都合な真実」についても語りたいと思います。