おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
8月10日、事業再構築補助金事務局は、第11回公募の公募要領1.0版を公開しました。前版(10次公募1.5版)との違いを、2回にわけて解説します。(申請要件の変更を伴わない軽微な変更は、本記事では取り上げていません)
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事業再構築補助金第11回公募 公募要領1.0版はこちら
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【速報】事業再構築補助金第11回 公募要領1.0版公開=前版からの変更点解説(1)
おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 8月10日、事業再構築補助金事務局は、第11回公募の公募要領1.0版を公開しました。前版(10次公募1.5版)との違いを、2回にわけて ...
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補助対象外事業についての注釈が追加(p38)
補助対象外事業について、注釈が2つ追加となりました。
最初の点は「観光農園等のうち、栽培に係る経費」が、対象外経費として追加となりました。もともとこの補助金は、1次産業は対象外です。これは、農水省との所管事務との関係だ(≒役所の縦割りが理由)という説明を、2021年3月22日に、衆議院議員の牧原秀樹氏が中小企業庁技術・経営革新課の横田課長を招いて行った「事業再構築補助金オンラインセミナー」で説明されていたことです。
もう一つの点は、「※FIT・FIPに関連して売電を行っている場合、関連費用は一切補助対象外となります。売電を行わない事業において、BCP等で法令上義務付けられている等、補助事業実施に必要不可欠と判断される場合においてのみ、蓄電池は補助対象となります。」が追加となりました。FITもFIPも、本質は補助金なので、同じ事業での補助金の二度取りはダメなのです。
また、この注釈の後半で「売電を行わない事業において、BCP等で法令上義務付けられている等、補助事業実施に必要不可欠と判断される場合においてのみ、蓄電池は補助対象となります」とあります。法律で義務付けられるとは、おそらく最近、自治体で制定されている再エネ発電設備の設置義務のようなことを指しているのだとも思われます。(例えば群馬県では、延床面積2000㎡以上の建築物を新築・リフォームする場合は、太陽光発電をはじめとする再エネ発電設備などの設置を義務付ける条例があります)
審査項目政策点⑥に追加(p47)
審査項目政策点⑥で「また、事業承継を契機として新しい取組を行うなど経営資源の有効活用が期待できるか。※以下のピッチ大会出場者は審査で考慮いたします。○アトツギ甲子園https://www.meti.go.jp/」が追加となりました(P47)。
事業承継を行う事業者、とりわけアトツギ甲子園への出場者に対する事実上の加点項目といえるでしょう。
「導入設備の先進性誓約書」と「自由診療に係る誓約書」が追加
公募要領には明記されていないのですが、事務局ホームページに「導入設備の先進性誓約書」と「自由診療に係る誓約書」が新たに追加されました。
「導入設備の先進性誓約書」は、サプライチェーン強靭化枠を目指す事業者が「国内回帰」に該当する際に提出が求められる文書だと思われます。先進性ある設備とは、特注品や最新の製造メーカーカタログに載っているもののことですが、そうした要件を満たしていることを誓約するための書類です。
一方、「自由診療に係る誓約書」は、医療機関や介護施設が補助金を申請する際に必要とされる書類です。通常、公的医療保険や介護保険からの診療・介護報酬を受ける事業は、補助金の対象とはならないのですが、自由診療専用設備は例外として対象になります。そうした要件を満たしていることを誓約するための書類です。