おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
流行の兆しがみられる新型コロナウイルスですが、生産性革命推進事業(ものづくり補助金・持続化補助金・IT導入補助金)において、新型コロナウイルスの影響を受ける事業者は加点される可能性が出てきました。これに関する経産省の資料を見てみたいと思います。
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経済産業省関係 新型コロナウィルス感染症の影響への対応に関する予備費
経済産業省は2月14日、新型コロナウイルス感染症の影響への対応に関する予備費について、資料を公開しました。それが下記の資料です。
「サプライチェーン・観光等」のカテゴリーにおいて、生産性革命推進事業が活用される見込み
上記の資料の中央部分に「サプライチェーン・観光等」への対応として、生産性革命推進事業を活用すると書かれています。特にその中でも下記の文に注目です。
サプライチェーンの毀損等に対応するための設備投資や販路開拓に取り組む事業者を優先的に支援
ここでいう「優先的に支援」というのは、従来の考え方を踏まえると、補助金の加点対象となる可能性を示唆していると思われます。ただし、何でもかんでも加点になるというわけではなく、ここでは「サプライチェーンの毀損」と「観光」というキーワードが見られることに注意が必要です。
「サプライチェーンの毀損」とは具体的に何か?
では「サプライチェーンの毀損」とは具体的にはなんのことでしょうか。これについては、経産省が同じ日(2/14)に行ったプレスリリース文書が参考になると思われます。このプレスリリースは、下請等中小企業に対する影響を最小限とするため、経済産業大臣名で、業界団体代表者(791団体)に、不当な取引条件の押しつけがないよう、親事業者の必要な配慮等について要請したものです。
ここにある要請文書の冒頭に、次のような文言がありますが、そこに「サプライチェーンの毀損」という言葉があります。
現在、中華人民共和国で感染が拡大している新型コロナウイルス感染症については、同国内の生産活動の停滞や機械部品等の輸入の遅延等による我が国製造業のサプライチェーンへの悪影響、我が国観光関連産業の売上減少等、我が国の生産活動への影響が懸念されているところです。
過去の自然災害発生によるサプライチェーンの毀損時には、下請事業者から、コストが大幅に増加する発注にもかかわらず、親事業者は、十分に協議することなく、一方的に通常発注と同一の単価にに据え置く「買いたたき」などの行為を受けた旨の相談が寄せられています。
この文脈から推察をすると、おそらくですが「新型コロナウイルスが原因で、中国から部品や原材料が入らなくなった場合」を”サプライチェーンの毀損”と位置づけているように思われます。そしてこの文書は、中国から部品や原材料が入らなくなった場合、それを国内の中小企業から調達するとしても、中国での調達価格と同じ値段で、国内中小企業から無理に調達をするようなことはしてはいけないと通達を出しているのだと思われます。
したがって「サプライチェーンの毀損等に対応するための設備投資」というのは、中国で調達していたものを国内生産する場合に必要な設備投資、などと想定をすることができそうです。
「観光」とは具体的には何か?
また、もう一つの切り口として「観光」が挙げられています。これもおそらく、中国からのインバウンド観光客の減少のことを指しているのだと思われます。中国
これに対応するような販路開拓をする場合(例えば、日本人客の集客など)に、持続化補助金を活用するという場合などは、加点の対象になるかもしれません。