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【エンゲージメント解説シリーズ】お金はやる気を失くさせる!?自己決定理論ざっくり解説(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

熱意ある組織を作る!エンゲージメント解説シリーズ、今回は2回にわたって、「自己決定理論」についてざっくりと解説をしたいと思います。1回目の今回は「自己決定理論」の概要をお話します。

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動画でも解説しています(無料・登録不要)

「自己決定理論」とはなにか

「自己決定理論」とは、人がなぜ行動するのか?といったことや、やる気がどこから来るのかを説明する心理学の理論です。人間のやる気を説明する理論としてはかなりポピュラーな理論なんですね。もう50年くらい前から発展してきた理論なんですが、現在でも、ビジネスとか教育の領域で、大きな影響を与えている理論でもあります。

「自己決定理論」を一言で説明すると、人は、他人に強制をされたり、圧力を感じたりするのではなく、自分自身で考えて決めることによって、やる気が高まるという理論です。これはアメリカのローチェスター大学というところのエドワード・デシ先生が唱えた理論です。

1970年代くらいからデシ先生はこの理論の研究をしていますが、「自己決定理論」が世界的に有名になったのは、1985年にデシ先生と、共同研究者のライアン先生が出した本がヒットしたからですね。この本は、google scholarという論文検索サイトで調べると、なんと6万件以上引用されているというすごい論文なんです。

「自己決定理論」における3つの基本的ニーズ

「自己決定理論」では、やる気を引き出すためには3つの要素があると言っています。

1つ目は、自由に選ぶことができる「自律性」。2つ目は、自分はうまくできると感じられる「有能さ」。そして3つめは、他の人とつながりを感じられる「関係性」です。これらの3つの要素が満たされると、私たちはやる気を感じ、満足感や幸福感を得ることができると言われています。裏を返せば、これらの3つの要素が満たされないと、やる気がでない、ということですね。

この3つの要素をもう少し詳しく説明します。まず「自律性」ですが、自分の人生なんだから、自分で決めて行動したいという願望です。人は、他人から言われたことよりも、自分で決めたことのほうがやりたくなる、という気持ちは皆さんもわかりますよね。何をやるかを自分で決めさせることや、やってよいことの選択肢を提示させることで、この自律性が高まると言われています。

続いて「有能さ」です。これは「自分はやればできるんだ」と感じられることなんですが、何かやったことに対して、ポジティブなフィードバックを受けることによってこの「有能さ」が高められると言われています。一方、否定的なフィードバックは「有能さ」を低めるとも言われています。ポジティブなフィードバックというと、褒めることがパッと思いつきますが、努力を認めることや、目標を達成するためのアドバイスなどもありますかね。

最後の「関係性」ですが、これはもう少し詳しくいうと、他の人と関わり合ったり、つながりを感じたりする帰属意識のようなものと言えるでしょうか。過去の動画で、エドモンドソン先生が提唱をした「心理的安全性」についての解説もやりましたけども、「自己決定理論」における関係性は、「心理的安全性」と似ているかもしれません。

この3つが全部揃うとやる気が高まるというのですから、皆さんの部下にやる気を出して働いてほしいという場合は、「自分で決めさせる」「肯定的なフィードバックをする」「良い関係を保つ」という3つをなんとかしないといけないということです。

「自己決定理論」の実現には整理整頓がよい?

これを企業に落とし込むならば、具体的にどういう活動がいいかというと、個人的な見解ですけど、3Sや5Sと呼ばれる整理整頓の活動がいいんじゃないかと思っています。

というのも、整理整頓は単なるお片付けですので、誰でもできる活動です。仮に失敗をしたとしても、会社にダメージを与えるような失敗にはなりえないので、自分たちの好きなようにやれる「自律性」が発揮できますよね。しかも片付けられたら、きれいになった、すっきりした、探しやすくなったという形で成果が感じられるので、自分たちの「有能さ」も感じやすいですよね。しかも部署や役職、雇用形態に関わらずに誰もが一緒にできるので「関係性」も培いやすいですからね。

まずは整理整頓から自己決定理論を実践し、その後にもっと品質や生産性を向上させるための取り組みへと広げていくような、段階的な取り組みが望ましいと考えます。

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