おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
内部監査レベルアップ講座、今回は内部監査における記録のうまい扱い方について解説をします。記録をどのように扱うと良い内部監査ができるのでしょうか。今回は、内部監査における記録の位置づけについてお話します。
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内部監査における記録の位置づけは「監査証拠」
記録を取ることの重要性は理解してもらえたと思いますが、次に、本題の内部監査について話したいと思います。内部監査における「記録」の位置づけは、どのようなものでしょうか。まず、記録は「監査証拠」としての役割を持ちます。記録には、例えば、何かの測定結果やレビューの結果、処置の結果、評価結果などがあります。監査証拠には、その他、現場での作業を直接観察すること、監査される人への聞き取り、現場で確認する製品や不良品の現物、そして観察や測定結果の分析データなどがあります。これらの監査証拠を元に、どの程度監査基準が満たされているのかを判断します。
「監査証拠」は「監査基準」と比較して判断するもの
監査基準には、例えば法的要求事項、みなさんの会社のマニュアルや規程・手順書、ISOの規格要求事項、目指すべきパフォーマンス指標や目標、顧客要求事項、そして過去の監査結果などがあります。監査基準とは、つまり「自社でこうしようと決めたこと」や「外部からこうしなさいと要求されていること」などが多いでしょうかね。こうした監査基準と監査証拠を比較し、基準がどれだけ満たされているかを判断するのが、監査の主な作業となります。監査基準を満たしていないという証拠が見つかれば、それは不適合として指摘されるかもしれません。
「監査証拠」と「監査基準」の具体例
例を使って、もう少し詳しく説明します。例えば、製品の検査成績書という記録を見る場合、監査基準である検査基準書に定められた検査項目を全て確認しているか、すべての検査項目に合格しているか、そして検査を行った人が適切な力量や資格を持っているかなどを、場合によっては複数の記録を見ながら監査でチェックをするんですね。
ただ単に、監査で記録があるかどうかを確認するだけでなく、その記録をもとに監査基準が満たされているかどうかを、内部監査員が判断しなければならない、ということです。ということは、内部監査員は、監査対象の仕事に関連する監査基準をしっかりと、監査前に予習をしておいた上で、監査当日に記録をチェックする必要があるということです。ですので、監査前の予習はしっかりとやってくださいね。