フリーランス(個人事業主)になる時に悩んだことの一つが、銀行口座のこと。これまで使用している個人口座を使うことはもちろんできるのだけれども、やはり屋号(個人名ではなく、個人商店としての名称)を使いたい人もいるでしょう。僕のそのうちの一人でした。
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屋号つき口座を持つメリット
なぜ屋号つき口座を使いたいかというと、やはり個人名でやるよりも信用が感じられるからという点が大きいです。最近ではあまりないことかもしれませんが、個人事業主と取引をしたがらない法人がないわけではありません。僕も独立を決めた時に「個人事業主と取引ができるか、一度確認の必要がある」と、営業先の企業の方から言われたことがあります。
だからといって、屋号つき口座をもっていれば取引ができるというものでもないのですが、やはり個人名での取引は心もとなさが伴います。屋号つきの口座を持っているということは、この屋号を使って事業を継続していくという意思表示の一つのようなものであるのではないでしょうか。
もちろん、個人のお財布と事業の財布をわけて、お金の流れを明確にするというメリットもあります。財務管理がしやすくなるという点のほか、個人の支出と混同しないので、税務調査があった際にも対応がしやすくなることでしょう。
「りそなビジネスダイレクト」を選ぶ
フリーランスとしての事業口座は、一般的に「営業性個人口座」と呼ばれます。営業性個人口座は、屋号単独で口座を開くことはできず、個人名が必ず付随します。例えば
○○銀行 普通 1234567 マネジメントオフィスいまむら 今村敦剛
のような感じですね。
これだと長過ぎて、振込時には手間であるだけでなく、誤りのもと。いろいろ調べてみると、りそな銀行の「りそなビジネスダイレクトmini」は、口座名そのものは屋号+個人名の形態ですが、振込時には屋号だけの指定でも振込ができるのだそうです。つまり、
口座名 ○○銀行 普通 1234567 マネジメントオフィスいまむら 今村敦剛
振込時 ○○銀行 普通 1234567 マネジメントオフィスいまむら
という使い分けができるということですね。
これが決め手になって、僕は「りそなビジネスダイレクトmini」を選びました。ただし、月額2,160円の維持費がかかりますので、悩ましいところではありましたが。
手続きは簡単。即日に通帳発行してもらえる
メガバンクで口座を開設するのがいいのは、実店舗がたくさんあり、そこですぐ手続きができるところです。私も事務所から徒歩圏内にある店舗に、次のものを持参して口座開設しました。
- 運転免許証
- 事業を確認できるもの(開業届写しと、ホームページの写し)
店舗では、口座申込書、お取引時確認に係る申告書、租税条約実施特例法に関する届出書という3種類の書類に記入。30分くらいで手続きは完了し、その場で通帳を発行してもらえました。
キャッシュカードは後日郵送
キャッシュカードは、1週間ほどたってから、郵送で受け取りました。キャッシュカードの口座名も、文字数制限があるためか、屋号だけの表記でした。
気をつけなければいけないのは、キャッシュカードには屋号だけの表記だからといって、諸手続きは必ずしも屋号だけの表記で完了するわけでない、ということです。お客様からの振込は屋号だけでもできるようですが、例えば公共料金の口座振替手続きなどは、屋号名+個人名までの完全な口座名称でなければ受付されないようです。
屋号での口座を作ると、いよいよ独立開業したのだという思いが強くなります。自分の気持ちにメリハリをつける意味でも、屋号での口座開設は有意義ですね!