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エモブロ ブログ

たかだか一度の人事評価の結果を真に受けて会社を辞めてしまったときの話

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村です。

週末のエモブロです。新卒で入社した会社での話です。他の同期はみな人事評価が最高評価だったんですけど、僕だけが低評価だったことがあったんですよ。それに「僕のほうがあいつよりも頑張っているし結果も出しているのに、なぜ評価が低いのか」と憤ってたんですよね。

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他人の評価を真に受けていしまう僕

まあ20年くらいたった今思うと、別に僕も大した結果を残していたわけではないし、口だけの偉そうな評論家でしたし、その上部長にも反抗的な態度をとっていたので、その評価も決して的外れではないなと思うんですけど、当時の僕にとっては一大事です。要は「お前は相対的にダメだ」と言われたに等しいですからね。

もうひとつ今になって思うのは「僕のほうがあいつよりも頑張っているし結果も出している」と自分が信じているならば、それでいいじゃないかということですよね。47年も生きていると、他人の評価なんて当てにならないということは身にしみてわかっています(もちろん、自分が他人に下す評価も当てにならないこともわかっている)。なのに「なぜ評価が低いのか」と憤慨するということは、他人の評価を真に受けていたということですよね。他人による評価をより重く受け止めていたわけで、自分を信じていなかったとも言えるでしょう。

もう少しツッコんでいうと、僕が重く受け止めていたのは「他人の評価」というよりも「同じ立場である他人(=同期)との比較の結果」だったのだと思います。例えばですが「お前は出来が悪い」と言われるよりも、「お前は誰それよりも出来が悪い」という、誰かとの比較結果のほうが僕の場合はかんに障ります。他人と比べての優劣にはどうしても敏感になる自分がいます。そしてその「誰それより」に当てはまる人が超重要なんですよね。「お前は大谷翔平選手よりも出来が悪い」と言われても「そりゃそうよ」という感想しかありませんが、「お前は同期の●●君よりも出来が悪い」と言われると、もうこれは許容できないわけですよね。

人間は、誰かと比較をしないと安心できないという性質を持っている

これはおそらく僕だけではなく、多くの人にとっても心当たりのあることじゃないかと思います。人間は、誰かと比較をしないと安心できないという性質を持っていて、しかも自分との類似性の高い人を比較対象とする傾向にあります。こうした心の動きは「社会的比較理論」と言われていて、もう70年近く前にアメリカの心理学者であるレオン・フェスティンガーが提唱しています。古典的な理論であって現在の研究はもっと進展してますが、現在でも基本的な考えは有効だとされているようです。つまり僕だけじゃなくて人間は概ね、誰かと比較してしまうことが当たり前なんですよね。

比較をするということがすなわち悪いことだとは思いません。他人と比較をして、自分に足りないものがあるとわかっても、それを「もっと頑張らなきゃ」という意欲に変えることができれば成長の礎になりますからね。他人との比較にはこうした肯定的な側面があるので(これもやりすぎは毒ですが)、我々に脈々と受け継がれているのでしょう。でも反面、バグもあります。かつての僕が陥ったように「あいつよりも僕のほうが頑張っているのに」と自己正当化をして、組織の中で膨れっ面を見せてしまうだけに終わってしまうこともありますからね。このバグが行き過ぎてしまうと「あいつは自分よりも下だ」という差別感情になったり、「自分よりも下の人間だから攻撃してもいいんだ」と他者への攻撃を正当化してしまうものになったりすることもありますからね。

たかだか一度の人事評価の結果を真に受けて会社を辞めてしまう

ところで新卒のころの僕の話に戻りますが、「お前は相対的にダメだ」と評価された後にどうしたかというと、まもなく会社を辞めてしまいました。冷静に考えると、たかだか一度の人事評価の結果を真に受けたにしても行き過ぎた行動のような気がしますね。まあこの評価を受けたことだけが理由ではないのですが、この評価を受けたことも一因であることには変わりはないでしょう。

会社を辞めることになって、送別会を開いてもらったのですが、部署の先輩から「なんで辞めるのか正直に教えてくれよ」と言われました。酒の席でもあったし、どうせもう辞める会社だからと思って「僕だけ低い評価を受けたので、嫌になったんですよね。正しく評価してもらえない会社にはいたくないんです」と答えました。

すると先輩は「なーんだ、そんなことだったか。そんなことじゃこの先どこに行ってもやっていけないぞ」と笑いながら言いました。その時には、そうした先輩の言動にもちょっと腹が立ちましたけれども、今ならば先輩の言わんとするところがなんとなくわかりますね。所詮は「他人の評価」にすぎないので、自分の中に基準を持たないとダメなんでしょうね。

まあしかしそれもそんな簡単にできることではなく、人はどうしても自分が持つ基準よりも他者との比較を優先してしまいたくなる性質があるんですけどね。何十年も経験を積み重ねてきてようやく「自分の基準をもつことが重要」と徐々に腑に落ちてくるわけです。それを、20歳そこそこの若造に対して「この先どこに行ってもやっていけないぞ」と説教をする先輩も、今考えるとはっきりいって未熟者なんですよねw(といって、先輩を下に見て自己正当化をする僕なのでした)。

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