おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
6月22日、事業再構築補助金事務局は動画「第1回公募終了~その傾向と参考事例~」を公開しました。第1回公募の結果を振り返り、全体的な傾向や事業計画を作る上での注意点、これから申請される方へのアドバイスを解説しています。
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事業再構築補助金事務局公式動画「第1回公募終了 ~その傾向と参考事例~」はこちら
中小企業庁経営支援部長の村上敬亮氏が解説しています。
事業再構築補助金1次公募における応募の傾向について(要約)
応募の傾向についての解説を、当社が箇条書きにしました。詳しい内容は動画をご覧ください。
- 第1回公募では2万2千件の応募。思っていたよりも応募があった
- 最も応募の多い業種は製造業(約5千件)。製造業は思っていたほどの応募数ではなかった
- 2番めに多い業種は宿泊業・飲食サービス業(約3千件)、3番目は卸売業・小売業(約3千件)
- 事業計画を認定支援機関と作ってみてよかったという意見が多数
- 15ページでは足りないという意見も多数
- 事業計画書は短くコンパクトにすることに意識して書くことで大事なポイントが見えてくる
- 事業計画の策定では、様々な不安や問題がある中で、着目する項目を特定することが成功の秘訣
- 成功しそうな事業計画ほどコンパクトにまとまっている
- 事業計画の最後まで見届けないのに(採択されただけで)「成功報酬2割で引き受ける」というコンサルが出てきて、相当不謹慎。銀行がそう言ってまわった事例もあり、相当反発を招いた
- 補助金に採択されるのは成功ではない
- 事業計画書策定の手数料はせいぜい2~3%がいいところ。偉そうに「成功報酬」など言うな
- 地方銀行の支援が約4千件、商工会議所が約2千件
- 小さい企業では税理士、税理士法人の協力が多かった
- 認定支援機関と良いチームができたという申請事業者の声があった
- 今回、事業計画策定で事業を言語化したことにより、中小企業の個々の価値や強みを伝えることができるようになった
事業再構築補助金1次公募における応募内容の具体的な事例について(要約)
応募内容の具体的な事例についての解説を、当社が箇条書きにしました。詳しい内容は動画をご覧ください。
- 思いはあるが計画の中身はこれから(筆者注:まだレベルが低いという意味)
- 事業計画の特徴として、この事業計画でなぜ顧客(売上)が増えるのか?という根拠の説明が弱いものが多かった。これが8割方だった
- 宿泊業では、ワーケーション型に施設を作り変える、コワーキングスペースとして活用する等が多いが、「大宴会場をコワーキングスペースとして活用すると、360名の宿泊客が550名になる」などと書かれており、なぜ550名になるかの根拠が薄い
- 製造業で「植物エキスを抽出する設備を導入しエキスの市場を作る」という事例があったが、誰がいくらで、どれくらい買うかの説明がない
- 中小企業は、今まで自社製品(原料等)を取引先(筆者注:大企業等の親会社の意味)に納品するまでの想定で動いてきたが、その後、取引先に納品した製品を、取引先がどのように加工し、どの市場に投入し、どんな戦略で、どのくらい販売するのかを考える必要がなかった
- マーケティングに必要な数字を調べることが困難なため、系列から外れた先の新しい市場での販売予測をすることが困難
- したがって、設備投資して製品を作り、販売してみなければ市場はわからないという判断になりがち
- 市場予測が困難なのはわかるが、なぜ宿泊数が360人→550人になるのか、なぜこのエキスは設備投資により売れるのか?貪欲に考える機会としてほしい
- 銀行などの認定支援機関(専門家)も手がつけられなかった事項となるが、個々の申請者の課題というより、マーケティングのための環境が整っていなかったと言える
- 補助金もらうかもらわないかよりも、補助事業にチャレンジすることで、自分の会社の未来を見つけることに意味がある
- 補助金を「良い事業の方向性を見つける」「良いビジネスパートナを見つける」きっかけにしてほしい
- 第1回公募の採択事例については今後掲載予定
- 第1回公募の事業計画の特徴としては、製造業は設備投資をするパターン、飲食業はデリバリー、セントラルキッチン導入案が多い
- コロナ禍でも顧客を集めている飲食業、宿泊業があるのも事実なので、そこに未来の方向性が隠れているのかもしれない
- 地域のタクシー会社で地域のサロンを開設するという事例があった。高齢者が交流できる場として提供し、行き先を集約することで、少ない車数で運行を可能にした