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「競争社会から降りて自分らしく生きよう」と願う気持ちにまとわりつく自己矛盾

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

週末のエモブロです。先日どこかで「競争社会から降りて自分らしく生きよう」みたいな記事を見て、ちょっと複雑な気持ちになりました。いや、その記事を否定しようというのではなくて、どうすればいいのかわからないという意味で複雑な気持ちになったんですよね。

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どちらかといえば「競争社会から降りて自分らしく生きよう」という意見には賛成

複雑な気持ちになったとはいえ、どちらかといえば僕の意見としては「競争社会から降りて自分らしく生きよう」という意見には賛成なんですよ。僕がうつになったときのことですが、「なぜこんなことになったのか」と原因を掘り下げていくと、競争に勝ちたくて無理しすぎた自分に一端があったと思うようになったんですね。

その証拠というほどでもありませんが、競争社会を生きる人、資本主義的な向上心の強い人は、誰も僕を助けてくれなかったんですよ。「お前の努力が足りないからだ」だとか「強くなればうつなんて吹き飛ばせる」みたいなことを言われましたからね。

とはいえ、そうした競争社会を生きる人、資本主義的な向上心の強い人を責めたいという気持ちも特にはないんですよ。なぜなら僕自身もかつては彼らと同じ側に立って、弱い人の弱さを批判していましたから。他ならぬ僕自身が、強くなければならない、勝たねば意味がない、成長しようとしない人間は自堕落だ、という考えの持ち主でしたから、まあ同類です。

競争社会から降りると基本的には自助しかない

うつになって助けてくれる人がいない中、どうすれば助かるかを自分で見つけるしかありませんでした。いろんなことを調べましたが、見つけた先はカウンセラーであったり、同じ悩みを持つ人のワークショップでした。そういう場は、どちらかというとそれまでの僕には縁が全く無い場であり、いわば僕の「外側」にあるものだったように思います。そしてそういう場は、保険が効かないんですよ。カウンセラーに頼ったり、ワークショップに参加しようといろんなところへ行くと、どんどんお金が減っていくんですよね。自分にもし蓄えがなければ、もしネットで調べて適切なところを探し当てられるだけの力量がなければ、競争社会からの「脱落」を生き延びられなかったのでは?と、怖い思いをしたのを思い出します。

そういう意味では、カウンセラーやワークショップはどちらかというと、弱い人を救ってくれるセーフティネットではなく、「自助」のためのツールの範疇にあるんじゃないでしょうかね。この社会において提供されるサポートの方向性は、概ね競争社会に果敢にチャレンジする人の方を向いているんじゃないかとも思います。国の補助金だってそうでしょう?成長や発展をするためのビジネスプランを作らせて、審査で競わせて、「優秀な企業」(カッコつきの表現です)にのみ補助金を交付するという仕組みですもんね。これは諦観しながら言っていることもでありますが、政治家や官僚はどちらかというと競争社会に勝ち残った人たちでしょうから(みんながみんなそうだとは言いませんが)、競争社会を肯定する政策はほぼ無意識的に悪気なく作っているんじゃないでしょうかね。

社会の仕組みが競争を前提としているので、競争社会から逃げることは難しい

たとえ自分自身が「競争社会には限界がある」と感じたとしても、社会の仕組みが競争を前提にしたものが多いので、「競争社会から降りて自分らしく生きよう」を実現するのは難しいんですよ。競争社会に生きることから遠い世界で生きたいと願っていても、気がつけば誰かに選ばれ、誰かを出し抜こうと行動をしている自分に気がつくことがあります。そして競争社会の恩恵を受けているのも事実です。例えばこうしてブログを書くことでGoogleに選ばれ、同業者と比べて検索上位に表示されることが、僕の今の収入につながっているわけです。だから競争から逃げることはできないんですよね。(いずれはなんとかしたいと思っていますけど)

競争社会を毛嫌いしておきながら、競争社会で飯を食わせてもらっている――そんな自分が競争社会を批判するのは、どこか矛盾をしている気がします。仙人にでもなって山にこもれば競争社会から逃げ切ることはできるのかもしれませんが、そうする勇気もなく、どこに身を置くべきかもわからず、この状況を見ていることしかできないという収まりの悪い感じの中を生きているようです。

ただただ、今の自分の考えを言語化してみたいと思って書いてはみましたが、どうすればいいのかも自分でもわかってないんですよね。

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