おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
7月19日、事業再構築補助金事務局は第1回公募における採択事例紹介として「事業計画書」を全公開しました。よく出来た内容で、これを参考にすればコンサルの助けはいらないレベルと当社は感じました。
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『第1回公募における採択事例紹介「事業計画書」』はこちら
公開された事業計画書は下記のリンクからご覧いただけます。当社が知る限りですが、こうした国の補助金において採択企業の事業計画書がまるまる公開されるのは、前代未聞のことではないかと思います。
事業再構築補助金公募要領での要求事項を網羅することが大原則
公募要領P24~25「10.事業計画作成における注意事項」と、P28の審査項目がほぼ網羅されています。これはやはり補助金の事業計画書を書く上で絶対に外せない点です。公募要領で要求されていることは漏れなく書く必要があります。書いていないものは採点のしようがないからですね。
公開された事業再構築補助金事業計画書のその他の具体的な印象・感想
全体を読んで、当社は以下のような印象・感想をもちました。
- 「当社事業の概要」から書いている。まずは自社が何者か?という自己紹介から書くのが、読み手にとってはわかりやすいだろう(何者かがわからずにいきなり本題に入られても、事情を知らない他人から見るとちんぷんかんぷんになるのはよくあること)
- 強みだけではなく、弱み、機会、脅威も全てバランス良く書かれている。弱みや脅威というのは書きにくいものだが、書かなかったりに濁した表現にするのもかえって心証は悪くなるものなので、この事例のようにちゃんと書いたほうが良い
- 事業環境は、コロナ禍による打撃だけではなく、チャンスにも言及している(これが後の事業再構築の具体的な内容につながり、事業計画に一貫性が生まれている)
- 指針の要件にどう適合しているかを表でわかりやすくまとめている
- 課題・リスクに対して、それぞれ解決方法を挙げている(課題やリスクを挙げただけでほったらかしにしないことは重要)
- 社内・社外の実施体制を表でわかりやすくまとめている。氏名とおぼしきところが黒塗りされているが、ここまで(個人名まで)落とし込むと具体性が増す。またそれぞれが何をするか役割までちゃんと書かれている
- スケジュールが具体的な日まで挙げられている
- 競合他社への言及がほとんどない(ただし自社の優位性のところでほのめかしてはいる)
- (黒塗りされているのかもしれないが)顧客獲得数の具体的な根拠が示されていない
- (黒塗りされているのかもしれないが)「3:本事業で取得する主な資産」の表がこの15ページのなかにはないのでは
これを参考にしながら書けばコンサルはいらないレベル
当社がざっと読んだ印象としては、上記のように記述が必要とされている項目が網羅されていて、非常によく書けている事業計画書という印象です。特に「5. 当社が本ワーケーション関連事業に新分野展開することの意義」では、強みを活用し、弱みを克服する、という観点が盛り込まれています。この観点は、SWOT分析を基にした経営戦略立案のプロセスを学んだ人でないとなかなか出てこない観点なので、おそらく認定支援機関がしっかりとサポートをしたのだと想像します。
この事業計画書を参考にすれば、コンサルの助けなしに自力で事業計画書を書くのにじゅうぶんな助けになるレベルだと当社では思いました。