おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
4月16日、岸田首相は、事業再構築補助金の拡充(特別枠の創設)について言及をしました。物価高騰に直面する中小企業やスタートアップ企業を後押しするもようです。夏の参院選対策である印象も漂います。
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時事通信記事『事業再構築補助金を拡充 「地方の起業後押し」―岸田首相』はこちら
岸田文雄首相は16日、新型コロナウイルス禍を受けて業態転換に取り組む中小企業を支援する「事業再構築補助金」について、「物価高騰の中で新規の事業に挑戦する企業を後押しする特別の枠をつくる」と述べ、拡充する考えを示した。
視察先の新潟市で記者団に語った。首相は「地方の中小企業、スタートアップを後押しし、地方から全国に成長の勢いをボトムアップで押し上げてもらうよう、政府としても応援したい」と語った。(4月16日 時事通信『事業再構築補助金を拡充 「地方の起業後押し」―岸田首相』より引用)
事業再構築補助金の何をどう「拡充」するのか?各報道を比較
ところが時事通信の記事を読んでも、どういう中小企業を対象に何をどう拡充するのかという点があいまいです。物価高騰に苦しむ中小企業なのか、地方の中小企業なのか、スタートアップなのか、その全てなのかということがはっきりせず、総花的にも聞こえます。
そこで本件についての報道を複数紹介し、比較をしてみたいと思います。まずは日本経済新聞ですが、こちらは原油・物価高騰のことしか触れていません。
特別枠を設けて「原油や物価高騰で新規の事業に挑戦する企業を後押しする」と述べた。
(4月16日 日本経済新聞『物価高での業態転換を支援 首相、補助金を拡充』より引用)
つづいてNHKの報道です。こちらは原油・物価高騰と創業間もないスタートアップ企業の2つについて言及されている印象がありまう。
「今後『事業再構築補助金』に、原油や物価が高騰する中で、新規事業に挑戦する企業の特別の枠を作るなど、中小企業やスタートアップの皆さんを後押ししたい」と述べ、今月中に取りまとめる物価の上昇を踏まえた緊急対策で中小企業や創業間もないスタートアップ企業への支援を充実させる考えを強調しました。
(4月17日 NHK報道『岸田首相“緊急対策で中小企業など支援を充実”』より引用)
事業再構築補助金の「拡充」はいつからか
事業再構築補助金の「拡充」はいつから行われるのでしょうか。NHKの報道によると「今月中に取りまとめる物価の上昇を踏まえた緊急対策で」とあります。
今月中に取りまとめる物価の上昇を踏まえた緊急対策で中小企業や創業間もないスタートアップ企業への支援を充実させる考えを強調しました。
(4月17日 NHK報道『岸田首相“緊急対策で中小企業など支援を充実”』より引用)
4月中にまとめられる緊急経済対策としては、公明党が物価高騰対策などの財源として、2022年度補正予算案の今国会での編成・成立を求めている一方で、自民党は予備費の活用で対処することを求めています。仮に公明党の主張のとおり、2022年度補正予算案で緊急経済対策を行うのであれば、衆参両院での審議と可決を経て成立することになりますので、多少時間はかかるでしょう。なお、時事通信の報道によると、2022年度補正予算案の今国会での編成・成立は、日程的に困難という見方もあります。
一方、自民党が主張するように予備費の活用で対処するならば、補正予算を編成するよりも早い段階で実施されることでしょう。この場合、もしかしたら現在公募中の6次公募中に特別枠が創設されるかもしれません。
なお、緊急経済対策については「7月の参院選を見据え、補正予算を伴うさらに大規模な経済対策を求める声も与野党で強まっている」という報道もあることから、選挙対策である意味合いも漂います。