おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
ISO9001:2015各箇条解説シリーズ、今日は箇条9.2「内部監査」について解説をします。今日は規格要求事項の解説ももちろんしますが、内部監査はなんのためにやるの?という基本にも触れたいと思います。
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箇条9.2「内部監査」の位置づけ
まずは箇条9.2の位置付けを見てみましょう。
箇条9は、品質マネジメントシステムが、本当に成果を生んでいるか、うまく機能しているかをチェックする部分でしたね。箇条9.2も、内部監査という方法で、品質マネジメントシステムが狙い通りに運用されているかをチェックすることを求めています。
なぜ内部監査をしないといけないか
内部監査と聞くと「面倒くさい」とか「やりたくない」と反射的に思う人も多いんじゃないでしょうか。無理もないでしょうね。私も最初に勤めた会社で内部監査がありましたけど、なんでこんな面倒くさいこと、しかも定型的でやっている感だけで終わるものをわざわざやってるのか、意味がわかりませんでしたからね。
なぜ「内部監査」なんてしないといけないのかを、わたしなりに答えるとすると、回答はこの4つです。
ひとつめは決めたとおりに仕事をしているかどうかを確認するためですね。決めたとおり仕事をやらないと、事故のもとになったり不良の原因になったりしますからね。
2つ目は、決めたとおりに仕事をやった結果として、ミスや不良が本当に減っているかを、別の部署の人の視点などからも確認するためですね。
3つ目は、決めたとおりに仕事をして、ちゃんと狙い通りの結果がでてるかを会社のトップに報告するためです。大きな会社になると、トップの偉い人たちはなかなか現場に目が行き届きません。現場の実態をトップが把握するため、と言ってもいいでしょう。トップが現場のことを正しく理解できていなければ、トップの打ち手が間違えることもありますからね。
そして最後は、自分たちの仕事のやり方に改善の余地がないかを確認して、改善をするためです。いろいろ挙げましたけど、全部まとめて一言でいうと、お客さんの満足のため、ともいえます。
箇条9.2「内部監査」の規格要求事項(9.2.1)
では内部監査の規格要求事項を見ていきましょう。まずは9.2.1ですが、ここはただ「内部監査をやりなさい」と言っているだけですね。
ここで注目をしたいのが「あらかじめ定めた間隔で」ということです。例えば、毎年8月に、年1回やると決めたのならば、その間隔でやりなさいということです。とはいえ、事情があって8月にやるところが9月になったからといって、即、重大な不適合になるというわけではありません。内部監査をやらないということや、内部監査を不定期に気まぐれにやるようなことがダメ、ということですね。
内部監査の規格要求事項としては9.2.2のほうが具体的で手厚いです。9.2.2の規格要求事項は、引き続き明日解説をします。