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ISO14001 ブログ

ISO14001:2015 7.5 文書化した情報とその管理(2)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ISO14001:2015年版各箇条解説シリーズ、今日は箇条7.5「文書化した情報」について解説します。環境マネジメントシステムを運用していくにあたって使う文書類の管理について要求をしています。規格要求事項を説明して参りたいと思います。

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ISO14001:2015 7.5.2「作成及び更新」

続いて要求事項7.5.2 作成及び更新です。

この要求事項が言いたいのは、文書が混乱しないように適切に管理しましょうということですね。当たり前のことですが、タイトルがないと何の文書、どの作業の手順書、何の作業結果の記録なのかわかりませんよね。作成日や更新日などもちゃんと文書に書いておかなければ、どれが最新版なのかがわかりません。例えばチェックリストを用意していたとして、最新版を使わないと、チェックの漏れや抜け、または誤ったチェックをしてしまう可能性があります。そうなると、お客さんに迷惑をかけたり法令違反をしてしまうことになるので、ちゃんと管理をしましょうといいたいのですね。

規格では「次の事項を確実にしなければならない」と書いていますが、カッコ書きで「例えば」と書かれている部分は、例ですので、必要だと思ったらそういう識別や記述をすればよいということです。

そしてc)についてはちょっと注意が必要です。適切性と妥当性って何のことでしょうか。似てますが、微妙に違います。適切性というのは、目的に対して内容、フォーマット、媒体が適切であるかどうかということですね。妥当性というのは、文書の目的を果たすのに十分で、漏れがないかどうかということです。そしてこうした適切性や妥当性をレビュー(見直しや確認)をして、それを誰かが承認することまでやることが求められています。

ISO14001:2015 7.5.2「文書化した情報の管理」

続いて要求事項7.5.3 文書化した情報の管理です。7.5.3は長いので前半と後半にわけて説明をします。まずは前半からです。

a)とb)をちゃんとやるように管理しなさいということですが、a)では、文書をいつでも使いやすい状態で、閲覧できるようにしておきましょうといっています。

b)では、保護しなさいと言っていますね。閲覧しやすい場所に保管しておいて、探し回ることなく、必要な人が見られるように文書を置いておくのがよいですし、汚れたり破れたりしないようにしましょうということです。ただ、誰でも見られるようにすることが絶対にいいかというとそうでもなく、b)では「機密性の喪失」とあるように、見ちゃいけない人が見られるようであってはなりませんよね。そういう機密情報の保護の観点も必要です。

続いて7.5.3の後半です。

この箇条は、前半と似たような部分もありますが、管理するためには何をしないといけないのかを定めています。ただ、「該当する場合には」とありますので、自社として必要だと思ったら、ここに書かれているようなことをしなさいということですね。

「配布、アクセス、検索及び利用」とは、どうやって必要な人に配布をするのか、必要な人だけがアクセスできるように権限を付与するのか、必要な文書をどうやって検索したり使用したりするのかを考えて取り組みなさいということですね。紙で配る際は配布台帳のようなものを作っている会社がありますし、グループウェアみたいなものを使って配布したりアクセス制限をしたりしている会社もありますね。このあたりは自社の事情に応じて、具体的な取り組み方法がかわってくるでしょう。

「読みやすさが保たれることを含む、保管及び保存」は、前半でもありましたが、破れたり汚れたりするような場所に置いたりすると読みやすさが保たれませんので、どこに文書を保管し保存するのが適切かを考えて取り組みなさいということですね。

「変更の管理(例えば、版の管理)」は文書のバージョン管理のことで、改定したら版のバージョンを変えること、改訂履歴などを残しておくこと、変更に関して承認を得ることなどが挙げられるでしょう。古くなったバージョンの文書が使われないようにすることも考える必要がありますね。

「保持及び廃棄」は、文書の保存期限なども考えておいてね、ということです。利害関係者の要求や法律の要求で、保管期限が決まっているものがあるかもしれませんので、そうした期限が守られるような管理方法を採用する必要があるでしょう。ダンボールに保管期限を書いて置くとか、そういうことも含まれるでしょうね。

廃棄の方法も決める必要があるでしょう。ここでいう廃棄には、古いバージョンとなった文書の廃棄をどうするか、ということも含まれます。廃棄に承認がいるかどうかや、紙の場合は機密情報として処分することも考えないといけませんよね。データとして保持している場合も、機密性の高いデータならば、単にゴミ箱に入れて消去するだけではなく、データ消去ツールのようなものを使う必要もあるかもしれません。そうしたルールを定める必要性があれば定めてください、ということです。

そして外部文書も、必要に応じて識別し、管理しなければならないとありますね。環境マネジメントにおける外部文書というのは、例えばお役所の文書やツール類などがあるでしょう。もう少し具体的に言うと、省エネ法に基づく定期報告書や中長期計画は、最近では電子申請をするようになっています。この電子申請のやりかたというのが、結構頻繁に変わります。変わる都度、役所が公開している申請マニュアルが改定されたり、報告の支援ツールがアップデートされます。こうしたもののバージョン管理などをしっかりやる、というイメージでしょうかね。やり方が変わっているのに、古いマニュアルを見て操作をしていると、間違ったり申請ができなかったりする元ですからね。

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