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ブログ 士業DX

AIを中小企業経営にどう役立てることができるか(ChatGPT編その1)

https://imamura-net.com

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

最近流行りの人工知能(AI)を中小企業経営にどう役立てることができるかについて考察していく不定期連載シリーズその2です。今回は、話題のChatGPTを経営にどう役立てるかについて考察をします。

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そもそもChatGPTとは何か?どういう仕組みなのか?

ChatGPTは、アメリカのOpenAI社が開発した、大規模言語モデルと呼ばれる仕組みに基づいたAIです。人間とあたかも「対話」しているように操作できることが特徴です。OpenAI社がが2022年11月30日に公開し、5 日でユーザー数が100 万人、2ヶ月で1億人になったという、過去に例を見ないほど注目を浴びているWebサービスです。

人間と「対話」ができて、しかも自然な文章を作成し、何でも答えてくれるので、あたかも知性があるように感じてしまいますが、AIなので仕組みに基づいて動いています。知性を持っているわけではなく、あくまでもルールに従ってアウトプットしているだけですね。

具体的には、過去のテキストを参考に次に来る単語を予測してテキストを出力していくという仕組みです。例えば、人間が「日本で一番高い山は?」とChatGPTに問いかけると、ChatGPTはその文章を細かく分割します(例えば「日本」「で」「一番」「高い」「山」「は」のように)。ChatGPTは、すでに世界中の膨大なWeb上のテキストから既に学んでおり(事前学習)、これらの文字のあとにどういう文字が続くのかを、事前学習データから予測をします。「日本で一番高い山」という文字のあとに続くのは「富士山」という文字列の可能性が高いということを既に学習しているので、「富士山」という答えを返すわけですね。

ところで、ChatGPTにはパラメータというものが存在します。例えば回答に「ゆらぎ」を与えるパラメータが存在するそうなんですが、そのパラメーターがあるために、同じ質問をしても異なる答えが返ってくるようになっています。だから人間らしいというか、紋切り型の杓子定規な回答にならないんですね。こうしたパラメーターがGPT-3.5では、3,550億個ほどあるらしいんですね。どういう理屈かはわかりませんが、このパラメーターが多ければ多いほど、自然で正確な回答を返すんだそうです。

ChatGPTで一般的にできること

このように、学習したデータに基づいて、確率の高い言葉を返してくれるという仕組みなので、翻訳とか要約のような、言語に関連するタスクが得意分野のようです。

一般的には次のようなことができると言われています。

  • 感想文やレポートの作成
  • 選択問題作成
  • 選択問題への回答
  • シラバスやプロットの作成
  • プログラミングコードの作成

もちろん「○○について教えてください」というような感じでプロンプトを入力すると調べ物もやってくれます。だいたいなんでも回答してくれるのですが、学習の元ネタが世の中のWebコンテンツなので、回答のクオリティは分野によるといえます。当然ですが、一般論しか回答ができません。(当たり前ですが、自社固有の事情はわかりませんし、業界の奥深い事情にも精通していません)。したがって調べ物は、あまりChatGPTの得意分野とは言えないでしょう。

ちなみにぼくの使い方としては、ブログ記事やYouTube動画のシナリオを、わかりやすい表現に変えてもらったり、誤字などを修正してもらったりするのに使っています。ブログ記事を書くときの元ネタの要約(例えば、従業員エンゲージメントに関する論文を要約させるなど)にも使っていますかね。こうした言語に関連するタスクだと、本当に役立ちます。

中小企業経営にChatGPTをどう役立てることができるか

言語に関連するタスクが得意分野ですから、ビジネス文章の案などを作ってもらうことが得意分野と言えます。例えば「顧客を対象に値上げの案内状を書いてください」とか「お詫びメールの案を書いてください」とかですね。

またプレゼンテーション資料や講演資料、YouTube等の動画の構成を考えてくれます。例えば、実際に構成を考えさせて例を下記にお見せします。

これを30秒くらいで考えてくれるのですから大したものですよね。しかしざっと見て、これをそのまま利用できるかというと、ちょっとむずかしいように思います。例えば「ユーザーエクスペリエンス向上のためのベストプラクティスの共有」というのが真ん中くらいにありますが、具体的に何を話せばいいかがわかりませんよね。そこでChatGPTにもう一度質問してみます。

とまあ、返ってくる答えがかなり抽象的なので、このまま講演資料の作成をするというのはできないと思います。「事例を説明しろ」と言われても、どんな事例があるかもわからないんですから、説明のしようがないですよね。

このあたりは質問の仕方(プロンプトの工夫)で、ある程度はカバーできるようです。基本的にChatGPTは、抽象的な指示出しには一般論の回答が多くなります。具体的な指示出しをしても、学習の元ネタがWebコンテンツなので、Webコンテンツになっていないような、生の具体的な事例を教えてくれることはありませんからね。

したがって、自分の頭で考えたほうが早いんじゃないかという気がしないでもありません。まあ、こうした案を、時間をかけずにたくさん作ってもらえるので、その試行錯誤の中からピックアップをしていくというやり方になるのだと思います。

次回はChatGPTを使う場合の注意点について解説をしたいと思います。なんといっても、経営に活用する上では、個人情報や機密情報の扱いについて配慮しなければならないでしょう。

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