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ISO14001 ISO9001 ブログ

【内部監査レベルアップ講座】調達・購買プロセスを内部監査する(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

内部監査レベルアップ講座、今回は3回にわたって、購買・外注プロセスの内部監査についてお話をします。初回は、購買・外注管理が必要なケースについて解説をします。

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動画でも解説しています(無料・登録不要)

そもそもなぜ購買や外注管理が必要なのか

そもそもなぜ購買や外注管理が必要なんでしょう。ISO的にいうと、製品やサービスの品質を確保することがまず挙げられますね。外部から調達したものに不具合があれば、それは結果的には自社が作る製品やサービスの不具合にもなりかねないからですね。

また環境面も同様で、外部から調達したものに、環境的にヤバいものが使われているのはまずいですよね。「外注先が悪いんで、うちは知りません」なんてことも普通は言えないですからね。品質や環境面だけではなく、もちろんコストを抑えるためや、安定した供給を実現するためでもありますけどね。

購買や外注管理をする必要がある状況はどういう場合か(ISO9001の規格に基づく)

企業は、いろいろとモノやサービスを外部から調達をして仕事をするのが普通です。ただし調達しているもの全てについて管理をするというのは大変ですし、ISOの規格もそこまでは要求をしていません。管理する必要がある状況は、どういう場合なんでしょうかね。これはISO9001:2015の箇条8.4.1には次のように書いています。

 組織は,外部から提供されるプロセス,製品及びサービスが,要求事項に適合していることを確実にしなければならない。

組織は,次の事項に該当する場合には,外部から提供されるプロセス,製品及びサービスに適用する管理を決定しなければならない。

a) 外部提供者からの製品及びサービスが,組織自身の製品及びサービスに組み込むことを意図したものである場合

b) 製品及びサービスが,組織に代わって,外部提供者から直接顧客に提供される場合

c) プロセス又はプロセスの一部が,組織の決定の結果として,外部提供者から提供される場合

つまり管理する必要がある状況とは、次の3つのケースに該当する場合です。

1つ目(a)は、部品や材料、原料を購入する場合ですね。買ってきたものを自社内でなにかに組み込んだり、加工したりする場合は、しかるべき管理が必要です。

2つ目(b)は、外部の業者から直接お客様に製品やサービスが提供される場合です。製造業では、例えばOEM製品などがこれに該当するかもしれません。こうした場合も、しかるべき管理が必要です。

3つ目(c)は、外部の業者に仕事を依頼する、つまり外注する場合です。ここで言う外注とは、例えば、自社で製造した部品の表面処理や熱処理などを別の会社に依頼し、その後、製品が自社に戻ってくるような場合のことを指します。

これらの状況に当てはまる場合には、ISOの規格に沿った管理を行う必要があります。

購買や外注管理をする必要がある状況はどういう場合か(ISO14001の規格に基づく)

さきほどの3つのケースは、品質…つまりISO9001の要件ですが、環境…ISO14001の箇条8.1でも購入先や外部委託先の管理が求められています。

組織は,外部委託したプロセスが管理されている又は影響を及ぼされていることを確実にしなければならない。これらのプロセスに適用される,管理する又は影響を及ぼす方式及び程度は,環境マネジメントシステムの中で定めなければならない。

ご覧のようにISO14001でも、全部のものを一律に管理しろと言っているわけではありません。購入・外注する製品やサービスの環境側面や環境影響の大きさなどを考慮して、管理の程度を決めるのがよさそうです。

例えば、文房具やコピー用紙の購入などは、環境への影響はそこまで大きくないですよね。しかし薬品を使った工程の外注…例えばメッキ工程を外注するような場合は、環境への影響は大きいはずなので、しっかりと外注先を管理したほうがよさそうですよね。そうした環境側面や影響などを考えて、購入先や外部委託先の管理の程度を決めることが望ましいとされています。

ただし、環境への影響が大きいからと言って、購買先や外注先を我が社が管理できるとも限りません。例えば、我が社が製造業だとしますけれども、工場の解体工事を建築業者に依頼する時は、その管理が難しいですよね。我々は製造業なので、建築資材のリサイクルやアスベストの飛散防止策が適切かどうか判断するのは難しいはずですからね。そういう場合は、管理したくても難しいので、ちゃんとやってねとお願いするくらいしかできそうにないですよね。したがってISO14001でも、ケースバイケースで何をどの程度管理するかを決めなさいということですね。

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