おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
今日は内部監査レベルアップ講座として製造業の現場の内部監査のポイントを解説したいと思います。不良やクレームを大幅に減らすための具体的な現場監査ノウハウをサクッとおわかりいただけます。製造現場、検査現場、倉庫の3箇所をピックアップし、モノづくりの現場ならではの監査ポイントをしっかり押さえます。今回は、それぞれの現場個別の内部監査のポイントを解説します。
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製造現場の内部監査ポイント
まず、機械の設定値や作業手順が決められた通りに実行されているかを確認しましょう。これは現場での実作業を観察するという方法や、現場に置いている記録を見るという方法があります。
検査現場の内部監査ポイント
続いては検査現場の内部監査ポイントです。検査の合否判定基準(例えば検査基準書)が、検査現場で利用できるかという点ですね。検査の合否判定基準は、規格では必ずしも文書化を要求されているものではありませんので、基準が文書化されているかどうかは、会社のルールにしたがって確認をしてください。
その基準通りに検査が行われているかどうかも確認をします。これも現場での実作業を観察するという方法や、現場に置いている記録を見るという方法があります。
出荷検査記録については、規格で文書化が要求されています。検査成績書などに、基準への適合の証拠や、リリースを許可した人が記録されているかどうかを確認しましょう。
検査現場でのモノの保管方法として、検査済み製品と未検査の製品が、取り違えられないように管理をする必要があるかもしれません。
倉庫・保管庫等の内部監査ポイント
最後は倉庫や保管庫などの内部監査ポイントです。保管場所の湿度・温度が適切か、製品の汚染や破損の可能性はないかを、決められたルール通りに運用されているかを確認します。
これは先入れ先出しが社内ルールになっている場合ですが、製品や部品、資材などが古い順に出庫される仕組みが運用されているかも確認しましょう。先入れ先出しの仕組みとしてポピュラーなのは、新しいモノを棚の奥に置いて、元からあったモノは棚の手前に置くというようなルールを設けることです。こうしたルールが運用されているかを確認します。
製造現場の内部監査のポイントまとめ
はい、というわけで、製造現場の内部監査のポイントについて説明をしましたがいかがだったでしょうか。今回の連載の重要ポイントを2つ、改めてご紹介したいと思います。まず1つ目は、『決めたことが守られているか確認』ですね。どんなに完璧な手順や計画があっても、それが現場で守られていないと、品質にばらつきが出たり不良の原因になったりします。内部監査では、決めたことが現場で実行されているかを見ることがやはり重要なポイントでしょう。そして2つ目は、『管理の見える化の確認』ですね。例えば測定機器や外部からの預かり品、不適合品などは「識別」することが求められています。具体的には表示を貼ったり色で管理をしたり、いろいろなやり方がありますが、そうした管理が現場で実行されているか、機能しているかを確認するということです。
この2つが現場内部監査の基本的な視点だと思います。これを押さえた監査をすることが、不良やクレームの発生を大幅に減らすことにつながるでしょう。