おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
最近、国や国際的なガイドラインの中で「AIガバナンス」という言葉をよく聞きます。今後、AIを開発したり利用したりする企業にとってはめちゃくちゃ重要なキーワードでもあります。今日はこの動画で、AIガバナンスとは何か?どういうものなのか?という基本をみっちり解説したいと思います。
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AIガバナンス・アジャイルガバナンスって何?基礎徹底解説(1)
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アジャイル・ガバナンスとは
AIガバナンスは、社会や技術の変化に素早く対応できるように、改善をし続けることが必要です。ガバナンスとは、一般的には、決めたルールを愚直にしっかり守ることを指すんですが、AIに関して言うと、AIを取り巻く社会も技術もどんどん高速で変わりますので、それにあわせてガバナンスもアップデートしないと、時代遅れになっちゃうんですね。したがってAIガバナンスでは、素早く柔軟にガバナンスを見直すことになるんですが、そのことを「アジャイル・ガバナンス」と呼びます。
例えば自動運転AIだと、今のところ販売されているのは、技術的にはレベル2や3といって、完全に自動運転ではなく、条件付きで自動運転ができるというレベルです。
しかし10年くらいすると、完全に自動運転ができる車(ハンドル・ペダルなしの車)が出来ているかもしれませんし、それに伴って、社会的にも法律が変わったり、完全自動運転専用レーンが道路に設けられているかもしれません。免許制度も変わっているかもしれませんし、自動運転で何か大きな事故が起きると「自動運転はやはり規制を強化すべきだ」という社会的な議論が起きているかもしれませんよね。
そうなると、何年も前に作った仕組みは、もう役に立たないだろうと思います。だから、素早く柔軟にガバナンスを見直す「アジャイル・ガバナンス」が重要だ、と言われています。
アジャイル・ガバナンスの二重サイクル
では、アジャイル・ガバナンスとは、具体的にはどういうものなのでしょうか。大事なのが、「二重サイクル」という考えです。経営レベルのサイクルと、現場レベルのサイクルの2つのサイクルを回すという考え方ですね。
経営レベルのサイクルとは、この図でいうと青のサイクルです。経営層は、AIガバナンスについての「大きな枠組み」を決めて管理をします。
一方、現場レベルのサイクルとは、この図でいうとオレンジのサイクルです。現場は、経営層が決めた枠組みの中でAIの開発や運用を細かく管理します。
次回は、アジャイル・ガバナンスの具体的な例を説明します。