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ブログ 仕事・家事・育児の両立

子の性格形成に親の影響はほとんどない?

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

先日、子どもを迎えに保育園へ行った時のことです。園の玄関でお母さま方数人の話が耳に入りました。「うちの子は片づけをしない。私のしつけが悪いのかな?」という内容だったのですが……片づけをしないのは親のしつけが悪いせいでしょうか?

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子の性格形成に親の影響はほとんどないという行動遺伝学・進化心理学の見解

近年によく言われる科学的な見解としては、人間の性格形成は環境と遺伝の影響が半々くらいということで、おおかた決着がついているのだそうです。しかも親の影響というのは極めて少なく、その社会(≒国)の文化や、属する集団の文化、人間関係の影響のほうを色濃く受けるのだそうな。これは、スティーブン・ピンカーというハーバードの認知心理学者が言っていることでもあります。(『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」の1人にも選ばれたことのある学者さんです)

【注意】誤解しないでいただきたいのですが、親の影響が極めて少ないとはいえ、児童虐待のような行為は子どもに相当の悪影響を与えることは別問題です。虐待が様々な研究・臨床現場での実例でもわかっていることです。

何を根拠にそんなことをこのピンカーさんはこんなことを言っているのかというと、一卵生双生児の研究結果がその根拠です。生まれてすぐ別れた一卵性双生児を探しだして、性格や行動にどのような類似性があるかを調べるという研究があるんですね。生まれてすぐ別れたのであれば、全く違う環境で育っているということですが、そのような(生まれてすぐ別れた)双生児と、一緒の環境で育った一卵性双生児を比べてみても、どっちも同じくらい似ているのだそうです。

反対に、同じ家庭環境に育った養子の兄弟についての調査もあるのですが、そのような兄弟は、家も親も環境も同じで、遺伝子が違うのだけれども、結局のところ、全く似ていないとのこと。

奇しくも2つの違った研究で同じ結果が出ていることになります。ここから言えるのは、子どもの性格形成は遺伝の影響も無視できず、必ずしも親によって作り上げられるものではないということで、こういうところから遺伝と環境の影響は「半々」と言われているそうです。

だから冒頭の片づけない園児さんも、親のしつけが悪いのではなく、生まれつきそういうのが苦手な性格なのだという可能性も濃厚なわけです。

こども園と自宅での態度が違うということ

ここで場面を保育園に戻します。そんなお母さま方の話を聞いていた保育士の先生が、このようなことを言っていました。

「でも○○ちゃん、園ではちゃんとお片づけしていますよ。年少さんのお手伝いもちゃんとしていますしね」

僕も子育てをしていてたまに気づくことですが、どうも子どもの園での行動と自宅での行動はかなり違うようです。我が家のケースでは、自宅では嫌いなものは全く食べないのに、園では頑張って完食しているようなんです。

これは、周囲の目を感じていたり、他の園児の行動を目の当たりにして「空気を読んで」嫌いなものを食べているのではないかなあと僕は思っています。つまり、園の中での「出されたものは完食しなければならない」という不文律を感じ取っているのでしょう。

じゃあなぜ自宅では嫌いなものは食べないのか?とも思うけれども、僕の仮説として「園で気を使いすぎて消耗しているので、自宅ではエネルギーをセーブしている」と思ってます?

これはいけないことですかね?大人だって同じじゃないですかね。会社にいって消耗したら、家でダラダラしたくなるじゃないですか。家でダラダラして回復するからこそ、会社で「空気を読んで」過ごすことが耐えられるとも言えませんかね。

だから「しつけすぎない」という選択

ということなので、自宅で子どもがどういう態度や行動を取ろうとも、園できちんと振る舞っている限りは、あまり無理に矯正する必要もないんじゃないかなと思っています。生まれついてそういう性格の可能性があるんだし、そういう性格を外の環境でセーブしているのであれば、むしろ自宅は「安全基地」「消耗回復機関」として、好きにやらせてもいいんじゃないかと僕は思っています。

過度にしつけすぎない。外でちゃんとやっている子どもを信じる。

こんな親、甘いですかね??

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