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ブログ 融資・補助金

ものづくり補助金で情報システム(ソフトウエア・アプリ)の導入・開発は困難か?についての私見

投稿日:

https://imamura-net.com

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村です。

当社が受けるお問い合わせでかなり多いものに「ものづくり補助金で情報システム(ソフトウエア・アプリ)導入・開発をしたいのですが、可能ですか?」というものがあります。昨日も同じような質問を頂いたのですが、僕はかなり懐疑的です。独断と偏見に満ちていますが、その理由を私見としてまとめました。

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「システム」を含む案件の数・採択割合

過去の採択者一覧を参考にして、事業計画名に「システム」と含む案件がどの程度あるかを調べてみました。その結果、全体の採択数の10%弱であることがわかりました。あくまでも全体に占める「システム」の文字列出現割合なので、情報システムの導入申請の採択率ではないことにご留意ください。しかし、甘めにカウントしても採択数全体の10%程度なので、情報システムの導入は主流であるとはいえないでしょう。

 「システム」検索数全採択者数割合
H24年度1次公募1次締切727429.7%
H24年度1次公募2次締切441416210.6%
H24年度2次公募55156129.8%
H25年度1次公募1次締切352291612.1%
H25年度1次公募2次締切735669711.0%
H25年度2次公募509481810.6%
H26年度1次公募777725310.7%
H26年度2次公募596588110.1%
H27年度1次公募68577298.9%
H27年度2次公募2321910.5%
H28年度60461579.8%
H29年度1次公募75694438.0%
H29年度2次公募20624718.3%
H30年度1次公募1次締切243327.2%
合計6331644329.8%

【抽出した条件について】

抽出した条件はかなり甘く、精度の低いものです。全体のおおまかな傾向をつかむ上での参考として、下記の条件で抽出をしました。ご了承ください。

  • 公表されている採択者一覧のPDFにて「システム」で検索をかけ、ヒット数を数えています
  • 申請者の社名に「システム」が含まれているものも1件としてカウントされています
  • 場合によっては1つの事業計画名に2回「システム」という文字列が記述されているものもありますが、それは2としてカウントしていま
  • 「システム」のニュアンスとして、情報システムを指す場合もあれば、単なる仕組みのことを「システム」と呼んでいるケースがあると思いますが、そのいずれもカウントしています

当社での情報システム案件採択実績はゼロ。3戦0勝です。

当社でもこれまで3回、システム開発案件にチャレンジしています。うち2回は、情報システム開発業者が、自社の新しい情報システム製品を開発する案件でした。もう1回は、卸・小売業が自社の業務効率化のために、外部のシステム開発業者に、独自システムの開発を依頼するという案件でした。

すべて不採択だったので「お前の力量が低いからだろう」と言われても仕方がないですね😓(もちろんその側面はあります💦)。まあこれでも一応はIT業界出身者なので、情報システムのことも無知ではないとは思っているのですが……どうも申請書を書いていてもしっくりこないんですよね。。。

なぜしっくりこなかったのか?という点については、あくまでも私見ですが、下記に理由を挙げます。正直なところ、情報システムの導入が難しいと明確に言い切れるほどのエビデンスがないので、これまで記事にすることをためらっていました(一応当社のブログでは、分析を行う場合はエビデンス重視で書いてきたつもりです)。ですので僕の思い込みや偏見も多分に含まれた私見としてご笑覧いただければ幸いです。

【私見】システムの導入では自社の技術的能力が活かしにくく、外注への丸投げと理解される恐れがあるからではないか

僕が懐疑的な理由は、僕が審査項目重視の立場をとっているからです。支援者として審査項目を踏み外すことはできません。ですので、やはりここはものづくり補助金の審査項目に立ち返って説明をしたいのですが、審査項目の一つに、次のようなものがあります。

技術面④ 補助事業実施のための体制及び技術的能力が備わっているか。

この審査項目を素直に読むと、補助事業の実施(≒課題の解決)のために、自社内に体制と技術的能力があるべきだ、ということだと思います。あくまでも「自社」の技術的能力が求められているわけです。もう少し違った視点で見ると、公募要領内の補助対象外事業の定義に次のような記述もあります。

③ 事業の主たる課題の解決そのものを外注又は委託する事業

③は、課題解決は他社に丸投げしてはいけないと読めますね。ここからも課題解決は他社に丸投げするのではなく、自社の技術的能力を活用して行うべき、というニュアンスが感じられます。

例えば製造業が、独自の生産管理システムを開発するとしますが、その開発を他社に丸投げせず、どう技術的能力活かして実行することができるでしょう。情報システムを自社で構築するならば、まだわかります。自社開発できる体制や力量ある人員がいれば、それが「技術的能力」だと言えるわけですからね。

しかしその開発を他社に依頼する場合、自社の技術的能力を活用しているとはどうしても思えないんですよね。製造業や卸・小売業が、自社の販売管理、在庫管理、生産管理を効率化するのにあたって、システムの開発を他社に依頼したとして、自社の技術や能力を活かしてできることは何があるでしょうか?システムの設計かな?しかしシステム設計なんてコア中のコアであり、製造業や卸・小売業が自らできるような気がしないんですけどね。。。(自社で要件定義できたり、仕様書書いたりできますかね?)

製造業における工作機械だったら話はわかるんですよ。工作機械は買ってくれば誰でも同じものが作れる、という訳ではありません。顧客の図面を展開するノウハウも必要ですし、そこからNCプログラムを作成するノウハウも必要です。加工する材料が難削材だと、削った経験がなければ狙い通りに削れないでしょうし、プレス機だと金型の管理・メンテにもノウハウが必要です。工作機械だと、そういう自社の技術的能力を活かした課題解決のイメージができるのですが、情報システムだと、自社が開発に関与できる余地がどうしても湧かないんですよね。

そんなことはない!と思われる方がいれば、ぜひご意見ください。

そもそも、情報システムの開発を他社に委託するのは、この補助対象外事業の定義に抵触するんじゃないのか?という疑念もぬぐえないところです。もっとも、ものづくり補助金の申請実務上では、他社に開発を委託したとしても、機械装置費として計上する(ソフトウエアの購入として取り扱う)のが一般的であり、委託費計上ではないケースがほとんどですけどね。(個人的にはこれもどうもしっくりこないですが)

可能性があるとすれば、工作機械などとソフトウエアの組み合わせ、のような形であれば、技術的能力も活かす方向で事業計画を立てられるのではないかとも思いますが。

生産管理・販売管理パッケージソフトの購入費用は、明確にIT導入補助金の領域になったのではないか

ところで、今年度のIT導入補助金では、IT導入に関する「IT導入補助金」「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」の境界線のイメージを下記のように定義しています。

ここのものづくり補助金のところには「開発を伴う」と書かれていますから、俗にいうパッケージソフトは、今年からは明確にIT導入補助金の領域になったのではと思います。じゃあ何がものづくり補助金でのITツール導入の対象になるんだ?と言われると、ちょっとイメージができないんですよね。フルスクラッチでのシステム開発のようなイメージなんでしょうけど、でもそうだとしても、上述のように、どう導入企業側の技術的能力を活かすの?という疑念がぬぐえません。

確かに国の行政機関としては、こういう境界線をもって運用をしたいと思っているのでしょうけど、審査の現場(ものづくり補助金の審査員の方々)では、僕のように迷わずに、統一的な基準で審査できるのかなあという気がします。おそらく審査の現場には、ロクな審査基準やガイドラインなども降りてこないのではないかと思います(偏見にまみれた邪推です)。

これも完全に邪推なんですけど、どうもこの3補助金の一体運用って、無理やり感があるというか、昨年度のIT導入補助金の失敗(予算の大幅な余剰)をごまかすための方便に聞こえて仕方ないんですよね(話題の脱線ですね。すみません💦)。

もちろん採択可能性がないわけではない

ただ、過去の事例を見ても、全体の採択のうち1割程度はシステムの導入がされているようなので、採択可能性がないわけではありません。(これまでのところでは)パッケージソフトの導入でも採択されたという事例はよく聞きます。審査項目である技術的能力との関連から言っても、工作機械などシステムとの組み合わせであれば、可能性はありうるとは思います。

たぶん、僕の経験や知識、力量がなくて、情報システムの採択を支援できないだけですし、勝手に情報システムの導入に懐疑的になっているだけかもしれません。僕は自信がないので、このようなお問い合わせは全てお断りしていますが、僕の言っていることもうのみにせず、いろんな方から情報収集をしてくださいね。

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