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ものづくり補助金公募要領1.0版(8/7公開) グローバル展開型の条件を読む(Q&A編その1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

8月25日に、ものづくり補助金グローバル展開型に関する「よくある質問」が公開されました。公募要件に関するより詳しい情報が記載されているので、これを読み解きます。

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グローバル展開型「よくある質問」はこちら

①類型について、本補助金の経費対象とする海外子会社は複数でも良いでしょうか。

事業要件を満たす海外子会社であれば、複数でも構いません(ただし、経費区分毎に、複数子会社の経費合計が上限を超えない範囲が対象範囲となります。)。

これは読んで字の如し、ですね。「経費区分毎に、複数子会社の経費合計が上限を超えない範囲が対象範囲」ってどういうこと?
例えばですが、技術導入費という経費区分だと、補助対象経費総額(税抜)の1/3が上限というきまりがあります。そのきまりの範囲内しか対象にならないよということですね。子会社ごとに上限が設定されるのではなく、グループ全体でこの上限を守ってね、ということを言いたいのだと思います。

Q2.①類型において、海外支店や海外子会社が機械装置等を購入することは可能でしょうか。

可能です。海外支店の場合は、「機械装置・システム構築費」、海外子会社の場合は、「外注費」で計上してください。

あっ、海外支店と海外子会社では扱いが違うんだ。考えてみればそうだですよね。
海外支店と海外子会社ってどう違うの?
法人格の有無の違いだね。海外支店は、日本本社の一部門が海外に引っ越したイメージで、海外子会社は現地の法律にしたがって法人を設立することです。
海外に現地進出しているときは、すべて現地法人を設立しているのかと思ってた。
日本より法人税や人件費が安い国に進出する場合や、現地法人を設立するケースが多いだろうけどね。
海外子会社に設備を導入する場合は、貸与という形態しか認められないんだよね。
コールセンターはそういう回答だったよね。そのうえで、経費区分が「外注費」になるということだね。

①類型(海外直接投資)及び④類型(海外事業者との共同事業)に応募等する際、公募要領で定められている各種契約書等 の必要記載事項の基準はありますか。

各種契約書等の記載項目の基準は特に設けていませんが、次の項目を参考としてください。より詳細かつ具体的な内容をご提示いただくことで、採択審査の評価に反映されます。

1.①類型(海外直接投資)

(1)実績報告時:海外子会社等との委託(貸与)契約書とその事業完了報告書

  • 委託する事業の名称、内容(契約書、報告書)
  • 貸与する機械装置等の名称(契約書、報告書)
  • 貸与する期間(契約書、報告書)
  • 委託した事業の成果、今後の見込み(報告書) 等

2.④類型(海外事業者との共同事業)

(1)応募時:共同研究契約書又は業務提携契約書

  • 事業者名(共同事業者も)
  • 共同で行う事業の名称、内容
  • 共同で行う事業の期間
  • 守秘義務
  • 共同で行う事業成果の権利帰属 等

(2)実績報告時 契約の進捗が分かる成果報告書

  • 共同で行った事業内容
  • 共同で行った事業の進捗状況
  • 共同で行った事業の成果、今後の見込み等

なお、各種報告書の様式は任意とし ます 。

追加提出する書類の具体的内容があきらかになって、これはありがたいね。
④類型の共同研究契約書・業務提携契約書では「守秘義務」「共同で行う事業成果の権利帰属」を求めているんだ。技術流出を中小企業庁は懸念してるんだろうか。外国企業からすると、補助金の申請書に具体的内容を書くこと自体が守秘義務違反だとみなされる可能性もあるので、相手方とはよく相談をしてくださいね。
「より詳細かつ具体的な内容をご提示いただくことで、採択審査の評価に反映されます」って書いていますね。
付け焼き刃の契約書や報告書では評価しないぞという意思がヒシヒシと伝わってきますよね。

②類型(海外市場開拓)及び③類型(インバウンド市場開拓)に応募等する際、公募要領で定められている各種報告書の必要記載事項の基準はありますか。また、外部の調査機関に外注した報告書が必要ですか。

各種報告書の記載項目の基準は特に設けていませんが、次の項目を参考としてください。より詳細かつ具体的な内容をご提示いただくことで、採択審査の評価に反映されます。

1.②類型(海外市場開拓)

(1)応募時:具体的な想定顧客が分かる海外市場調査報告書

  • 販売を想定している国、製品等の市場環境・競争環境
  • 販売を想定している国、製品等の顧客ニーズ
  • 販売戦略 等

(2)実績報告時:想定顧客による試作品等の性能評価報告書

  • 試作品等の強度、安全性、耐久性等
  • 試作品等の操作性、機能性等
  • 顧客の満足度

2.③類型(インバウンド市場開拓)

(1)応募時:具体的な想定顧客が分かるインバウンド市場調査報告書

  • 販売を想定しているサービス等の市場環境・競争環境
  • 販売を想定しているサービス等の顧客ニーズ
  • 販売戦略 等

(2)実績報告時 プロトタイプの仮説検証の報告書

  • 仮説を設定するうえでの現状観察・分析
  • 仮説の設定内容
  • 仮説の検証方法、内容

なお、各種報告書の様式は任意とし、外注及び内製は問いません。

これも報告書の具体的な内容例ですね。最低でもこの程度は書いてくださいという指針であるとも言えるでしょう。
「想定顧客による試作品等の性能評価報告書」は、顧客の満足度も書かないといけないので、やはり第三者機関による現地規格・規制への適合性レポートなどではダメで、直接の顧客の評価でないとダメなんだ。具体的な輸出先が決まっていないもの(たとえばBtoC製品・サービス)だと、この評価を得るのは大変だよね。
見込み顧客をなんとかして見つけて、モニター的に試してもらうしかないだろうね。
インバウンド型の仮説検証の報告書も難しそうだね。仮説検証って、どういうことだろう。
仮説の設定内容としては、例えば「京都に観光にくる訪日観光客は千枚漬けに興味があるだろう」という想定のこと。仮説を設定する上での現状観察・分析は、その裏付けとなる事実で「訪日観光客が千枚漬けを興味深そうに見ているシーンを良く見た」というようなこと。で、仮説の検証方法、内容としては「実際に訪日観光客に千枚漬けを食べてもらったところ、○○という反応を得た」みたいなものだろうね。

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