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【環境法令解説シリーズ】環境に影響を与えるという観点から見た有機則と特化則

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

環境法令解説シリーズ、今日は労働安全衛生法の特別規則である有機則と特化則について解説をします。労働安全衛生法って環境法令なの?という疑問もありますが、有機則と特化則について、環境管理の観点から解説をしてみたいと思います。

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労働安全衛生法って環境法令なの?

まず冒頭での疑問ですけど、労働安全衛生法って環境法令なの?ということから話していきましょう。

労働安全衛生法は、労働者をいろんな面で保護するのが目的の法律ですから、まあぶっちゃけ、環境法令だとは言えないでしょうね。ただ、関連がまったくないわけではありません。環境マネジメントシステムであるISO14001の箇条6.1.1では、「環境に影響を与えるものを含め、潜在的な緊急事態を決定しなければならない」と書いています。これを素直に読むと、ISO14001は、環境に害を与える緊急事態はもちろんですが、環境以外の観点での緊急事態も含めることを求めているんですね。つまりISO14001のいう緊急事態はちょっと守備範囲が広いわけです。

したがって、例えば、従業員が有機溶剤中毒になって倒れてしまう、みたいなことも、ISO14001における緊急事態として扱うこともできるわけです。こうした解釈が一般的なので、多くのISO14001認証企業などは、有機則や特化則も、環境法令の仲間とみなして管理を行っている、というのが背景にあります。もちろん、有機溶剤に関する事故が、環境に悪い影響を与える可能性もありますよね。有機溶剤が漏れ出して井戸水が汚染された、みたいなこともありうるわけですからね。

有機溶剤中毒予防規則(通称、有機則)について

ではまずは有機溶剤中毒予防規則(通称、有機則)について説明をしましょう。有機則は、対象となる有機溶剤を使い、有機溶剤業務を、屋内作業場などで行っている企業は適用対象です。

対象となる有機溶剤は54種類ありますね。マニアックなものも多いんですが、イソプロピルアルコールやトルエン、キシレン、メタノールあたりの、比較的メジャーな有機溶剤も含まれています。こうした対象物質を使い、対象となる12業務を、屋内作業場や船舶の内部、車両やタンクの内部で作業を行う場合は、有機則を守らないといけません。使う有機溶剤の量がすくなければ、適用除外認定を受けることも可能です。

対象となる企業の義務はこちらに書いているとおりです。有機溶剤の種類によっても微妙に変わってくるので、自社が使っている溶剤の種類を確かめた上で、必ず厚生労働省のホームページなどで調べてください。こちらの情報はあくまでも、わかりやすいように簡略化したものですので、お気をつけください。

まず最初は発散源対策です。これはイメージを見てもらったほうがわかりやすいかもしれませんね。こうした局所排気装置を設置することを含めて、発散源対策をしないといけません。そして環境管理の観点でいうと、この局所排気装置からの排出物は、一定の規模要件を満たした場合ですが、大気汚染防止法での規制も受けることになりますね。

つづいて作業主任者の設置です。これは、有機溶剤作業主任者技能講習の修了者である必要があります。局所排気装置の点検をするなどの責任がありますね。

そして作業場での掲示です。現場で作業者がよく見えるところに、作業主任者の氏名・職務、有機溶剤等使用の注意事項などが書かれた掲示をしなければなりません。

そして有機溶剤の貯蔵および空き容器の保管・管理ですね。貯蔵するときは、有機溶剤がこぼれたり、漏えいしたり、または発散したりするおそれのないよう、栓をしたり、施錠できる換気の良い場所に保管しなければなりません。こうした有機溶剤は、消防法の少量危険物貯蔵取扱所などに置いているケースがよくあるかなと思います。漏れたりこぼれたりする場合には、環境に与える影響も大きそうですよね。

作業環境測定は、6ヶ月以内ごとに1回、定期に行う必要があります。国家資格をもっている作業環境測定士による測定が必要です。外部の測定会社に委託をしてもOKです。

続いて有機溶剤等健康診断の実施です。これも通常の健康診断に上乗せして、有機溶剤等健康診断をする必要があります。法定項目ですから費用はもちろん会社持ちですね。

そして最後ですが、メーカーや商社からもらったSDS(安全データシート)を、作業者が常時確認できるよう周知することが必要です。具体的には、作業場に常時掲示したり、備え付けるという方法を取るところが多いと思います。パソコンなどで閲覧できるようにしてもOKですね。もし万が一溶剤が漏洩したらどうするか、ということがSDSにかかれているわけですが、こうした情報が手近にあることが、緊急事態への対処につながっていくわけですね。もっとも現実的には、事故が起きてから悠長にSDSを読むということもできないでしょうから、日頃からの教育訓練も必要なんでしょうね。

特定化学物質障害予防規則(通称、特化則)について

では続いて特定化学物質障害予防規則(通称、特化則)についても簡単に説明します。これは、2014年に有機則から独立した労安法の特別規則ですね。主に発がん性の高い塩素系有機化合物などを規制したものです。有機則よりもヤバい物質、と思ってもらったらいいですが、結構普通の会社でも使っている物質なんですよね。溶接をする工場なども対象だったりします。

特化則の義務は、有機則の義務とほぼ同じなんですが、記録の保存期間がめちゃくちゃ長くなっています。

有機則でも、作業環境測定と健康診断は義務でしたが、その記録はなんと30年間保存しないといけないんですね。これ相当大変ですよね。また、有機則の義務に加えて、作業記録も取らないといけません。毎月、誰が、どんな作業に、どのくらいの期間従事したのか、そして事故が起きたときはどんな措置をしたのかということを記録し、これも30年間保存しなければなりません。

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