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2022年度第2次補正予算案に見る経産省の経済安全保障事業について(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

11月8日、2022年度第2次補正予算案が閣議決定されました。これに伴い、経産省は『経済産業省関係令和4年度第2次補正予算案のポイント』を公開しました。本資料のうち、経済安全保障に関する事業について見ていきます。

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経産省『経済産業省関係令和4年度第2次補正予算案のポイント』はこちら

そもそも「経済安全保障」とはなにか

米中対立の深刻化やロシアのウクライナ侵攻によって、半導体やエネルギーなどの「重要物質」を日本が安定調達する体制が揺らいでいます。また、技術革新が進み、敵対国に対する「攻撃」が、従来の兵器だけによって行われるのではなく、サイバー攻撃や、敵の情報・情報システムを撹乱・妨害する情報戦などの領域に広がっています(ハイブリッド戦争)

こうしたことを背景に、日本は、経済社会活動の基盤を安定させるための取り組みに迫られています。今年の5月には「経済安全保障推進法」が成立しました。

この法律では主に

  • 供給網の強化
  • インフラの安全確保
  • 先端技術の官民協力
  • 特許の非公開

を目的としています。

日本はかつて戦争当事者だったとき(第二次世界大戦中)、連合軍による通商破壊で、南方からの戦略物資の不足し、軍事・経済活動が相当程度に停滞したことがありました。戦争当事者ではなくても、第四次中東戦争やイラン革命によって、オイルショックが2度起きたこともありました。過去の例が示しているように、世界が荒れると、日本もそのあおりを確実に受けるんですね。なので、平時のいまのうちから(といっても世界は既に荒れ始めていますが)、あおりを受けないようにしよう、といことです。

そしてこの度の補正予算でも、経産省は特に「供給網の強化」に関する事業を新たに設けました。こうした「供給網の強化」に関する事業を以下に紹介します。

経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靱化支援事業 【9,582億円】

物資価格の高騰や円安等の経済環境変化の中、半導体、クラウド、蓄電池、永久磁石、工作機械・産業用ロボット、航空機部素材、重要鉱物、LNGといった重要な物資に関し、それぞれの特性に応じた、生産基盤の整備、供給源の多様化、備蓄、生産技術の導入・開発・改良、代替物資の開発等の安定供給確保を図るための取組に対し必要な支援を行う。

(経産省『経済産業省関係令和4年度第2次補正予算案のポイント』P4より引用)

新しい事業だと思われます。1兆円近くの予算をつぎ込んでおり、経産省の行う経済安全保障対策事業としては本丸と言ってよいでしょう。bloombergの記事によると「特に半導体や蓄電池の工場立地、企業の国内回帰や農林水産物の輸出拡大などに取り組む」とありますので、この事業では、半導体や蓄電池の工場を国内に立てるとか、レアアースに関して、中国以外の国とのサプライチェーン構築を進めることを、国が補助するのだと思われます。

「生産基盤の整備、供給源の多様化、備蓄、生産技術の導入・開発・改良、代替物資の開発等」に対する支援ですので、半導体、クラウド、蓄電池、永久磁石、工作機械・産業用ロボット、航空機部素材、重要鉱物、LNGといった重要な物資に関する設備投資費用や研究開発費用、サプライチェーン開拓費用あたりが補助の対象になるのではないかと想像されます。

ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業【4,850億円】

日米をはじめとする国際連携での次世代半導体の製造技術開発等や、様々な計算需要を支える次世代計算基盤の実現に向けた、ハード/ソフトの技術開発を支援する。

(経産省『経済産業省関係令和4年度第2次補正予算案のポイント』P4より引用)

これは令和2年から公募が行われている事業です。令和3年補正予算では1,100億円の計上でしたので、4倍以上の予算を充てられました。

現在各国で商用化が進む第5世代移動通信システム(5G)よりもさらに超低遅延や多数同時接続といった機能が強化された通信システム(ポスト5G)の開発にかかる費用を補助する取り組みです。具体的には、ポスト5G情報通信システムの開発委託と、先端半導体製造技術の開発に対する助成がありますが、助成については先端半導体の製造において今後重要性が増すと考えられる分野の材料・部材に関する技術開発に対する助成です。

先端半導体の国内生産拠点の確保事業【4,500億円】

データセンターやAI等の最先端技術に必要不可欠な先端半導体の国内生産拠点を整備するとともに、その拠点での継続生産や、投資・研究開発等を進めることで、安定供給確保を実現する。

(経産省『経済産業省関係令和4年度第2次補正予算案のポイント』P4より引用)

半導体は、かつては「産業のコメ」などと呼ばれていました(欠かすことのできない主食という意味で)。いまでも半導体は、AI、ロボット、スマートフォン、PC、クラウドなどの各種デジタル機器など、現在人の生活を支える上でなくてはならない基幹部品です。2021年6月に経済産業省が策定した「半導体・デジタル産業戦略」では、「経済安全保障にも直結する死活的に重要な戦略物資」とまで書かれています。

この事業も過去からの継続事業ですが、令和3年度補正では6,170億円が計上されていました。数字だけを見ると予算は減額ですが、もともと令和3年度補正の6,170億円もNEDOの基金として複数年の事業が行われていますので、今回の補正予算でそれが拡充されるという位置づけだと思われます。

経済産業大臣が認定した認定特定半導体生産施設整備等計画に従った内容であることが求められます。(つまり半導体だったら何でもOKというわけではない)

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