【企業不祥事考察シリーズ】ハラスメント企業との取引は即刻やめるべきなのか?(2)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です、

ハラスメント企業との取引についての解説シリーズの2回目です。今回は、国際的なガイドラインや法律を、欧米企業はどのように事業に落とし込んでいるかを、アップルの事例をもとに説明します。

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アップルのサプライヤー監査

前回説明したようなガイドラインや法律を、企業はどのように実際の仕事として落とし込んでいるんでしょうか。最も有名な例は、アップルのサプライヤー監査じゃないでしょうかね。

アップルは、全世界50カ国ぐらいで、250社くらいのサプライヤー、つまり仕入先があるんだそうです。この仕入先に毎年、サステナブル監査(人権だけではなく、環境や労働安全衛生などの切り口から企業を監査すること)をしています。実際に現地監査をしているのは、アップルから委託を受けた第三者機関のようですが、具体的にどういうチェックをしているのかは、アップルのサイトに詳しく載ってます。

この文書は「Appleサプライヤー責任基準」というんですが、100ページくらいのボリュームがあって、その中の500以上のルールをクリアしてるかどうかを監査でチェックしているそうです。監査結果は、人権、健康と安全、環境といった切り口で、それぞれ100点満点で採点されて、そのスコアの平均点で仕入先を総合評価しています。

アップルの最新の報告書によると、2022年には1,000件くらい監査しているらしいですね。そのうち200件は抜き打ち監査だったんだそうです。アップルのサプライヤーリストに載っている企業が250社程度ですから、1年に何回も同じ会社をチェックすることもあるんでしょうね。

もし仕入先が、アップルの定めたルールを守ってないと監査でわかったら、「ちゃんと直してね」って言われるんですが、それでも直さなかったら、取引をやめることもあるそうです。2009年以降は、製造業で25社、金属関連の会社で205社が、監査の結果、取引を打ち切られたんだそうです。
これはアップルの事例ですけど、グローバルな活動をしている日本の企業も、同じような監査をやっているところが多くあります。例えば、イオングループやファーストリテイリングあたりが有名ですね。

次回は、アップルのような会社は、なぜサステナブル監査をやるのかという理由を説明します。

この記事を書いた人
代表取締役 今村 敦剛

中小企業診断士/審査員(ISO9001, 14001, 45001)/日本心理学会認定心理士