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ISO14001 ISO9001 ブログ

【内部監査レベルアップ講座】"目標"を内部監査する(1)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

内部監査レベルアップ講座として、ISO9001やISO14001の内部監査を効果的にやるためのポイントを解説したいと思います。今回は"目標"の内部監査について、3回にわけて解説します。(第1回目)

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"目標"を内部監査する際の着眼点

品質目標であれ環境目標であれ、ISOのマネジメントシステムは、目標を設定して有効性を継続的に改善することを求めています。目標については、多くの部署の内部監査で確認をするポイントだと思いますが、どういう点に着目して内部監査をすればよいのでしょうか。

目標を内部監査する際の着眼点はいくつかありますが、今回はここに書いていることに注目をして説明したいと思います。3回にわけて、順番に解説していきます。

着眼点1:規格で要求されている事項が盛り込まれているか

まず最初の点は「規格で要求されている事項が盛り込まれているか」という点です。形式的ではありますが、まず内部監査で着目したいのは、目標がちゃんと規格が要求するような形でたてられているかどうか、ということですね。

一般的には、このような「目標シート」みたいなものを作って、目標管理をしているというケースが多いのではないでしょうか。

このシートに基づいて解説をしまと、まずは「達成基準」というのが書かれていますが、規格では「測定可能な目標を作りなさい」と決められていますので、なにをもって目標が達成したかということが測れるようになっているか、というのが最初のポイントですね。測定可能であるといっても、数値目標でなくても構いません。定性的な目標でも測定が可能であればOKです。

そして目標達成のために何をやるか、だれがやるか、いつまでにやるか、これらの取組をする上でどういう資源(人やモノ)が必要なのか、また結果はどうやって評価するのかということも、決めなければなりません。

ちなみにISOにおける目標は文書化しないとけませんが、「こういう様式で、こんなふうに文書化しなければならない」という詳細なことまでは定められていません。何をどこまでどういう形で文書化するかは、ある程度組織にまかされていると私は解釈をしています。事細かに文書化されていなくてもいいですけれども、規格が要求していることは、少なくとも説明できなければいけないでしょうね。

なので内部監査でも、こうした目標シートを見ながら、規格が要求していることが網羅されているかを確認します。その上で、書いていることの妥当性を見る必要があります。

着眼点2-1:方針との整合性

では、目標が妥当であるかどうかは、どういう着眼点で確認するのがよいでしょうか。まずは方針との整合性です。

ISOの世界では、自社の課題や自社が「こうなりたい」と思う目的、顧客などのニーズ・期待、そして業界や法律などで決められた基準値といったベンチマークなどを考慮して、品質方針や環境方針といったものを作ることを求めています。そしてISOでは、この方針に基づいて、目標を決めなさい、といっているんですね。こういうつながりがあるというのが前提です。

ISO14001における環境目標を例にして説明をしましょう。

環境に関しては、ベンチマークとして、法律や条例で基準値が決められていることがあります。例えば、下水道へ排水を流すときに、排水の水素イオン濃度(pH)は、5を超えて9未満でないとダメという基準があったりします。

そんな法規制は、下水道法だけではなく、騒音とか振動とかもいろいろありますので、ISO14001に取り組む企業は、ふつう環境方針に「法規制を守ります」と定めているんですね。

そうやって法規制を守るんですが、ふつう企業は、法律や条例で定められた基準値ギリギリにならないよう、管理値というのを手前に設けるんですよね。役所がpH5から9の間にしなさいというのならば、安全余裕をみて、自社の管理値として、pH5.5から8.5の間におさまるように管理します、みたいなことを決めるわけです。

この管理値に収まるように安定していればいいんですが、管理値ギリギリで、たまにオーバーしたりしていると、これは大変ですよね。こうしたときに、環境目標を設定して、自社の管理値であるpH5.5から8.5におさまるように、水質を改善をしていくわけですね。

こうしたつながり、整合性のある目標が、妥当な目標なんだということなんですね。

ですので、内部監査をする場合にも、こうした観点は前提としてもっておきたいものです。この部署のこの目標は、会社の方針にそった目標なのか、そしてもっというと、会社の課題や目的、利害関係者のニーズ・期待、ベンチマークとの整合性のある目標なのか、ということを意識しながら目標の妥当性を見ていく、ということですね。

こうした観点での監査は、各部門での内部監査でやるのももちろんよいですが、経営者に対する内部監査で深掘りをするのがいいでしょうね。社長に対してこういう質問をするのははばかられるかもしれませんが、品質に対するトップマネジメントのコミットメントにかかわる部分でもありますからね。

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