おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
昨日から、ChatGPT PlusユーザーでもDeepResearchが使えるようになりました。Google GeminiのDeepResearchと、同じテーマについて分析をしてもらい、結果の比較をしましたが、個人的見解としてはChat GPTのDeepResearchのほうが、より妥当性の高い分析結果をアウトプットしたと判断しました。
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比較したテーマは「中小企業診断士の市場分析」
Google GeminiとChatGPTのDeep Researchをそれぞれ使って、ぼくが属する業界である「中小企業診断士」の市場を分析してもらいました。このテーマを選んだ理由は、それぞれのAIが分析した結果の妥当性を、当事者の人間として検証できるからですね。
両方のモデルには、同じプロンプトを投げかけました。
中小企業診断士の現状分析をポーターのファイブフォースモデルに基づいて行い、その結果に基づいて競争戦略の方向性をまとめてください。
以降、どのようなアウトプットがあったのか、そしてその内容はどうなのかを、当事者の人間として検証したいと思います。
なお、Google GeminiのDeepResearchでの分析結果は、詳細に検証をして当社のブログでも公開しています。
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DeepResearchが参照したソースサイトについて
どちらのDeepReseachでも、どのサイトを参照して分析をしたのかを表示してくれます。Google GeminiとChatGPTのDeepResearchでは、どのような違いがあったでしょうか。
GeminiのDeepResearchでは、中小企業庁や診断協会、診断士資格受験校などのサイトを中心に参照をしていました。この傾向は、ChatGPTでもそれほど代わりません。一方、ChatGPTでは、公開されている学術論文(というかジャーナル原稿のようなもの)を参照していたり、やたらとPR Timesを参照していたりという特徴があります。
もともとこのテーマ(中小企業診断士)は、学術的な研究結果などが多いとは言えないテーマですから、情報源をそういうサイトに求めざるを得ないというのは仕方がないことだと思います。
分析の質はChatGPTの圧勝
ソースは同じようなものしかありませんが、問題はそれをどう料理するか、という点です。どのような分析内容なのか、具体的に比較をしたいと思います。
どちらの分析でも、ポーターのファイブフォースモデルによる分析をしてもらいました。その中の「買い手(顧客)の交渉力」の分析結果を以下に示します。まずはGeminiの結果から。
Gemini DeepResearchの結果
2-1. 顧客の交渉力
中小企業診断士の顧客である中小企業は、価格感度が高く、コンサルタント費用に対して費用対効果を重視する傾向があります 。また、専門知識やノウハウの提供だけでなく、現場に寄り添った支援や経営者自身の負担軽減、人脈の活用などを期待しています 。
次にChatGPTの結果を見てみましょう。
ChatGPT DeepResearchの結果
買い手の交渉力(顧客である中小企業の力)
診断士が対象とする中小企業(顧客)の交渉力は比較的強いと言えます。まず、中小企業は経営コンサルティングを必ずしも必要不可欠なサービスとは見なしておらず、「利用しなくてもやっていける」存在です。実際に中小企業のうちコンサルティングを利用した経験がある企業は全体の約20%に過ぎないことが調査で分かっています。多くの中小企業はコンサルに興味を持ちつつも、「費用対効果が見合うのか」「自社に合ったコンサルタントを見つけられるか」といった点を懸念しており、有料相談のハードルは高めです。このように顧客側には代替手段(自力での経営改善や、公的支援の活用など)が豊富にあり、コンサルを起用しない選択肢も取れるため、診断士側が強気の価格設定をすることは難しくなります。加えて、診断士の供給数は増えてきている一方で有償コンサル需要は限られるため、依頼主である企業は価格交渉力を持ちやすい状況です。中小企業一社ごとの取引額は大企業に比べ小さいものの、コンサルタントにとっては貴重な顧客であり、価格引き下げ要求や追加サービス要請などにも応じざるを得ない場合があります。ただし、一度信頼関係を築いたコンサルタントに継続依頼する傾向も中小企業にはあるため、顧客満足度次第ではリピートや紹介によって安定的収益を得るチャンスもあります。総じて、中小企業の選択肢の多さと価格敏感性ゆえに買い手の交渉力は強めですが、良質なサービス提供で信頼を得られれば関係を主導できる余地もあります。
文字数からしても、ChatGPTのほうが手厚いのがわかります。もっとも、文字数が多くても中身がスカスカであれば意味はないのですが、内容としてはどうでしょうか。
ポーターのファイブフォースモデルにおける「買い手の交渉力」とは、業界の顧客(買い手)が価格やサービス内容に関してどれほどの影響力を持っているかを示すものです。要は「顧客とサービス提供者の力関係」の分析です。
Geminiのほうは、単に「顧客は安いほうを望む」と言っているだけですね。確かに顧客の持つ価格感度は買い手の交渉力の重要要素ですが、業界内の力関係の分析としてはかなり物足りません。一方、ChatGPTは「中小企業はコンサルタントを必要不可欠とは考えていない」や「中小企業のコンサル利用率が低く、代替手段が多い」といった、需要と供給に触れているという点で、Geminiよりも買い手の交渉力に影響を与える要因を包括的に分析している印象です。
ポーターのフレームワークに基づくならば、交渉力の源泉(代替可能性・供給と需要のバランスなど)をより深掘りしたChatGPTの分析が妥当性が高いように思いますね。
分析結果すべてを精緻に比較することはこの記事ではしませんが、万事このような感じです。似たようなソースサイトを参照した中小企業診断士業界分析については、ChatGPTの圧勝と言ってよいでしょう。