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ISO50001(エネルギーマネジメントシステム)っていったい何なん?超基礎編(2)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ISO50001(エネルギーマネジメントシステム)ってそもそも何かを、超簡単に解説していきます。ISO50001とはどんな規格なのか、どんなことを目的としていて、実際の企業ではどのように活用されているのかについて、具体例を交えながら説明します。

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ISO50001の管理の仕組みとは

では次に、ISO50001の中で、具体的にはどんなことを行う必要があるのかについて説明していきます。ISO50001では、いわゆるPDCAサイクル、すなわちPlan(計画)→ Do(実行)→ Check(確認)→ Act(改善)の流れに沿って、継続的な改善を行うことが求められています。ここでは製造業の事例をもとに説明していきましょう。

組織の状況・リーダーシップ

まずは「組織の状況の把握」からスタートします。これは、自社を取り巻くエネルギーに関する内外の状況や、利害関係者の期待・要求を明確にするということです。たとえば国が定めた省エネ法では、一定以上のエネルギーを使う事業者に対して、毎年の計画書や報告書の提出が義務付けられています。こうした法律に対応するために、経営トップが「法律を守って、持続可能な会社を目指そう」と方針を示すことになります。

計画・支援

この方針をもとに、次に行うのが「エネルギーのムダの洗い出し」です。実際の現場に目を向け、エネルギーの非効率な使い方がどこにあるかを調査します。たとえば、「老朽化した設備のせいで電力消費量が増えてしまっている」といったリスクが発見されたとします。そうなると、そのリスクを減らすために、たとえば定期的な設備点検を行い、必要に応じて最新の高効率な設備に更新する計画を立てることになります。あわせて、その実施に必要な予算を確保したり、社員への教育を行ったりすることも必要です。そして、その取り組みの成果として、たとえば「2022年と比べて、売上高あたりの電力使用量を5%削減する」といった目標を設定します。

運用

このようにして計画を立てたら、次は実際にその計画に基づいて「実行」に移ります。現場では、定めたスケジュールに沿って点検を行い、設備更新も進めていきます。

パフォーマンス評価・改善

次に、「確認」のステップです。ちゃんと計画どおりに点検や更新ができているか、目標とした電力使用量の削減が実現しているかを検証します。たとえば目標が達成されていれば、それはとても喜ばしいことです。その結果は、経営層にも報告して、さらなる判断を仰ぐ必要があります。

ただし、すべてがうまくいくとは限りません。たとえば「点検を担当する人によって、点検の品質にバラつきがある」というような課題が見つかることもあります。そうしたときには、現場で勉強会を開催するなどして、作業のばらつきを減らすような取り組みを行います。これが「改善」にあたります。

継続的な改善につなげる

こうした一連の流れで電力使用量が下がったとしても、安心はできません。たとえば、最近では電気代の単価自体が高騰し、エネルギーコストが会社経営を圧迫するような状況も出てきています。そうした新たな課題に対処するために、たとえば「工場の稼働を夜間にシフトさせてピーク電力を抑える」といった施策が検討されるようになります。このように、PDCAを何度も繰り返しながら、常によりよいエネルギーの使い方を追求していくのが、ISO50001の基本的な考え方であり、最大の特徴です。

まとめ~ISO50001とは何か

ということで、今回はISO50001について、ポイントを絞ってコンパクトに解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

今日の内容で押さえておくべき最も重要な点は、「ISO50001とは、エネルギーをムダなく効率的に使うための管理の仕組み」であるということです。そして、これに取り組むことによって、法令への対応がしやすくなったり、エネルギーコストが削減できたり、社内の省エネ意識が高まったりする、という点も大切でした。

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