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ブログ 融資・補助金

ものづくり補助金で僕が支援したにもかかわらず不採択だった事例(財務状況編)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

今日も僕の失敗体験(不採択事例)を公開しますので、2次公募に申請を検討している企業の皆さんは、私の失敗を参考にしてくださいね。今日は「財務状況」に問題があったという失敗事例です。

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特許取得企業がおしすすめる新規事業

今回の事例は、特許を取得している企業での事例です。自社で新たに開発した独自技術を特許に登録しているのですが、その技術を用いた国内初の製品を量産するというのが事業計画のあらましでした。どうでしょう?革新性としては申し分ない(しかも特許登録しているので、革新性の証明もある)という企業です。今後の需要も見込めるもので、めったなことでは「これはいける!」とは思わない慎重な僕も、これはさすがに大丈夫じゃないかな?と思える内容でした。

2期連続赤字+債務超過

支援に着手する前、口頭ですが「2期連続赤字や債務超過、売上に対して過度な投資である場合は、内容がどれだけよくても採択されませんが大丈夫ですか?」と尋ねました。するとその企業の経営者の方は「大丈夫ですよ」と答えました。

僕も安心して、契約を取り交わし、着手金を振り込んでいただいて、さあ支援をしようと思ったところのことです。決算書をお預かりして内容を確認すると、2期連続赤字であり、かつ債務超過でした。僕はすぐに経営者の方に電話をしました。どうも話を聴くと、あまり財務に明るい経営者の方ではなかったようすで、僕の説明もよく理解ができていなかったご様子でした。これは十分に言葉を尽くして説明をしなかった、僕の落ち度です。「もうやらない」とおっしゃるのであれば、着手金はそのままお返ししようと思っていました。(着手前でしたしね)

ところが経営者の方は「それでもチャレンジしたい」という意向をお持ちでした。かなり強い思いをもってチャレンジされたいというご希望でしたので、リスクを再度説明のうえ、私も引き受けることにしましたが……。

やはり不採択。財務状況はかなり厳しくみられるという話も

結果はやはり不採択でした。中央会に所見を求めたところ、やはり「財務状況に懸念あり」という所見が残されていました。

この「財務状況」は、どのように評価されるのかというと、かなり厳しく見るということを審査員経験者から直接聞いたことがあります。補助金は後払いですから、それまでのつなぎ資金を用意できる見込みがなければ、採択してもムダに終わりますからね。

しかしこの「財務状況」の評価も、一律の基準というのはないのではないかと思います。というのも、僕の過去の支援の実績の中で、2期連続赤字で債務超過であっても、採択されたという事例があるからです。その採択された企業は、それなりの規模の固定資産を前期に売却しており、赤字・債務超過にかかわらず、かなり膨大なキャッシュがありました。事業経費もそれほど大きい額ではなかったので、そのような点を複合的に評価されたのではないかと思っています。

中央会に連絡をして、審査員の所見を訊ねよう

中央会に連絡をすると、審査員の所見を教えてもらえます。審査員は、皆さんの企業が出した申請書をどのように見たかという所見を必ず記録することになっているようですね。したがってこの所見というのは、必ずしも「不採択の理由」ではありません。所見なので、良かった点も記録されています。また、あくまでも一審査員の所見ですから、その指摘事項を修正したからといって、必ずしも次の申請で採択されるわけではない、ということにも留意が必要です。次の申請の際には、また別の審査員が、別の見方をすることも十分に考えられることですからね。

中央会に連絡する際に、注意してほしいことをまとめます。

  • 申請書の受付番号を手元に控えてから電話をすること(中央会では受付番号で検索をするため)
  • かならず申請企業の人が電話をすること。認定支援機関や作成コンサルタントが電話をすることは厳禁です。
  • 話を聴きながらメモを取るのはなかなか難しいので、スマートフォンの通話メモ(録音)機能などを使って、聞き洩らしのないようにしたいところです。

過去の「失敗事例」記事も参考にしてくださいね

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