おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
2020年実施ものづくり補助金の政策加点の一つに「創業・第二創業後間もない企業(5年以内)」というものがあります。これは具体的に言うとどのような企業を指すのか、過去の類似の補助金の申請要件を素に推察をしてみました。
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平成30年度小規模事業者持続化補助金申請要件から推察する「創業」の定義
平成30年度補正予算で執行された小規模事業者持続化補助金でも、創業間もない事業者を優遇する措置がありました。この条件が、2020年実施ものづくり補助金の加点要件となる可能性もゼロではないですね。
平成30年度補正予算小規模事業者持続化補助金での条件を見てみましょう。下記の条件全てに合致することが必要でした。
①本事業への申請日の時点で、本事業の対象者要件を満たしている事業者となっていること。(申請時点で事業を行っていない創業予定者は、本事業の対象外です。)
②産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」(創業スクール等の創業者向けセミナー)を平成28年度~30年度の間に受講したことがあること。
*1:平成28年度~30年度の間に受講したことを示すエビデンスとして、当該「認定市区町村」から作成・交付を受けた「確認書」(様式7)の原本を申請時に提出していただくことが必要です。
*2:創業スクール等のセミナーを受講した市区町村以外の地域で創業した場合も対象となります。
*3:本事業への応募が会社等の場合は、応募会社の代表者(※)が、創業スクール等のセミナー受講者であることが条件です(代表者以外の役員や従業員等が受講した場合は対象外)。
※会社設立の場合: 代表取締役あるいは代表社員企業組合・協業組合の場合: 代表役員士業法人の場合: 代表社員
*4:本事業への応募が個人事業者の場合は、個人事業者本人が、創業スクール等のセミナー受講者であることが条件です(個人事業者本人以外の者(家族専従者や後継予定者等)が受講した場合は対象外)。
ということですので、過去5年間の内に「創業スクール等の創業者向けセミナー」を受講した人が、2020年実施ものづくり補助金の加点を受けられるのかもしれません。
ただしこれだと第二創業の条件がわかりませんね。ここからは僕の個人的な推察になりますが、平成28年度まで行われていた「創業・第二創業促進補助金」の申請要件が、2020年実施ものづくり補助金の加点要件と近いものになるのではないかと思っています。
以下に平成28年度「創業・第二創業促進補助金」の申請要件を見てみましょう。
平成28年度創業・第二創業促進補助金の申請要件から推察する「創業」の定義
平成28年度「創業・第二創業促進補助金」における「創業」の定義を見てみましょう。
地域の需要や雇用を支える事業や海外市場の獲得を念頭とした事業を、日本国内において興すもの。
詳細な定義がありました。補助金の募集開始日から、補助金の事業実施期間終了日までの開業・設立のことのようです。
2 前項第一号でいう「新たに創業を行う者」とは、平成28年度創業・第二創業促進補助金の募集開始日から、補助金の補助対象事業の実施期間終了日までに、第4項に規定する中小企業者の他、企業組合、協業組合又は第5項に規定する特定非営利活動法人の開業又は設立を行う者をいう。
上記のエビデンスとして、個人事業の場合は開業届写し(税務署の受付印のあるもの)、法人設立の場合は履歴事項全部証明書(原本)が必要でした。
ここから推察すると、補助金の補助対象事業の実施期間終了日から遡ること5年以内に個人事業主としての開業、もしくは法人の設立をした人が、2020年実施ものづくり補助金の加点対象となるかもしれません。
平成28年度創業・第二創業促進補助金の申請要件から推察する「第ニ創業」の定義
既に事業を営んでいる中小企業者又は特定非営利活動法人において、後継者が先代から事業を引き継いだ場合に業態転換や新事業・新分野に進出するもの。
さらに下記のような詳細な定義もありました。
3 第1項第一号でいう「第二創業を行う者」とは、次項に規定する中小企業者又は第5項に規定する特定非営利活動法人に該当する者であって、募集開始日の6か月前の日から、募集開始日以降6か月以内かつ補助対象事業の実施期間終了日までの間に事業承継を行った又は行うことを予定している場合をいう。
ところで、いつの時点で事業を引き継いだとみなしていたのでしょうか。これは「会社であれば代表者変更、個人であれば先代の廃業及び後継者の開業」をもって事業承継とみなしていたようです。
応募時の代表者から変更がなければ、当該代表者が交付申請を行うことになります。ただし、応募から交付申請日までの間に、事業承継(会社であれば代表者変更、個人であれば先代の廃業及び後継者の開業)が完了している場合には、交付申請と同時に「計画変更申請・登録変更届(様式第4-1)」を事務局まで提出し、事業承継後の新代表者の名称で交付申請を行ってください。
上記のエビデンスとして、個人事業承継の場合は先代の廃業届写しと後継者の開業届写し(いずれも税務署の受付印のあるもの)、会社の事業承継の場合は履歴事項全部証明書(原本)が必要でした。
ここから推察すると、補助金の補助対象事業の実施期間終了日から遡ること5年以内に事業承継(会社であれば代表者変更、個人であれば先代の廃業及び後継者の開業)した人が、2020年実施ものづくり補助金の加点対象となるかもしれません。
2020年実施ものづくり補助金での詳細な要件は公募要領に記載される(はず)
以上はあくまでも現時点での推察です。2020年実施ものづくり補助金での詳細な要件は、きっと公募要領に記載されるはずです。最終的にはそちらに従ってくださいね。