おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
8月17日、ものづくり補助金事務局は8次公募の公募要領を公開しました。前回(7次公募要領1.0版)との変更点を解説します。
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8次公募のスケジュール
- 公募開始:令和3年8月17日(火) 17時~
- 申請受付:令和3年9月 1日(水) 17時~
- 応募締切:令和3年11月11日(木) 17時(8次締切)
- 採択発表12月末
過去3年間に2回以上交付決定を受けた事業者が補助対象外事業者に(P4)
過去3年間に2回以上交付決定を受けた事業者が補助対象外事業者になりました。公募要領P4では、下記の追加がありました。
・過去3年間に、既に2回以上、類似の補助金*の交付決定を受けた事業者
*平成29年度補正ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業、平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業、令和元年度補正・令和二年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業
これに伴い、減点項目も過去3年間に交付決定を1回受けている事業者が対象になりました(2回以上受けていると、上記の通り申請資格はありません)。
グラレスタの紹介が追記(P9)
公募要領P9では、下記の追加がありました。
(参考)経済産業省において、市場動向等を簡易に把握できる「統計分析ツール」を公開しています。鉱工業品約1,600品目を対象として、簡易な操作で生産動向等をグラフ化することができます。必要に応じて、自社の事業計画作成にご活用ください。具体的な活用方法を分かりやすく解説する動画もあわせてご覧ください。
・統計分析ツール「グラレスタ」のURL:https://mirasapo-plus.go.jp/hint/14583/
・解説動画のURL:https://www.youtube.com/watch?v=eOJtZc2jTcE
対象外事業(重複案件)の条件が詳細に(P10)
対象外事業(重複案件)の条件が詳細になりました。具体的には公募要領のP10で、下記の文が追記されています。個人が複数の会社の議決権をそれぞれ有している場合も同一法人とみなすというのは、これまで明示はされていなかったと認識しています。当社は2021年3月16日に、ものづくり補助金サポートセンターへメールで問い合わせた際には「個人が過半数の株式を持っていてもそれぞれの会社で申請が可能」という返答をもらっていましたが、それはこの8次公募からは下記のようにかわったということでしょう。
※親会社が議決権の50%超を有する子会社が存在する場合、親会社と子会社は同一法人とみなし、いずれか1社のみでの申請しか認められません。また、親会社が議決権の50%超を有する子会社が複数存在する場合、親会社と複数の子会社は全て同一法人とみなし、このうち1社のみでの申請しか認められません。これらの場合において、複数の事業者が申請した場合には、申請した全ての事業者において申請要件を満たさないものとして扱いますのでご注意ください。なお、個人が複数の会社「それぞれ」の議決権を50%超保有する場合も同様に、複数の会社は同一法人とみなします。また、親会社が議決権の50%超を有する子会社が、議決権の50%超を有する孫会社や、更にその孫会社が議決権の50%を有するひ孫会社等についても同様の考え方に基づき、同一法人とみなします。
なお本追記に伴い、Q&A28にも下記が追加されています。
Q28 重複案件に関する「親会社・孫会社」について。
①株式会社の場合、 公募要領に記載のある「議決権」は何で確認すればよいですか?
②比率については、どの資料で確認するのですか?
A2 8 以下のとおり の 対応 と いたします。
①株式会社の場合は、議決権数を「株式数」と読み替えて算定しても構いません。
②ご提出いただく「事業計画書」に記載されている「出資比率(%)」を確認のうえで判断いたします。
政策加点に「パートナーシップ構築宣言を行っている事業者」が追加
政策加点として、下記の加点項目が追加されました。
②-2:「パートナーシップ構築宣言を行っている事業者」
※「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイト(https://www.biz-partnership.jp/index.html)において宣言を公表している事業者。(応募締切日時点)
賃上げ加点が従業員の規模に応じた加点に
賃上げ加点項目は従来どおりですが、従業員の規模に応じた加点となるようです。
④-1:「事業計画期間において、給与支給総額を年率平均2%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+60円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者」、又は、「事業計画期間において、給与支給総額を年率平均3%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+90円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者」に対して従業員数の規模に応じた加点を行います。
事業再構築補助金3次公募要領でもそうでしたが、最近の中小企業庁には規模の大きな企業を優遇する動きが見られます。「中小企業の経営規模が拡大されると、規模の経済性が発揮され生産性が上昇する」と言う主張を、政府の成長戦略会議メンバーがしていますが、その影響でしょうかね。