おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
環境法令解説シリーズ、今回は「資源有効利用促進法」について解説をしたいと思います。資源有効利用促進法は、いわゆる3Rに取り組みなさいという法律なんですが、今回は3Rとはなにかという話も含めて、資源有効利用促進法の全体像を解説をしたいと思います。(全2回の1回目)
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2041年にはごみを埋める場所がなくなってしまう?
我々は日々の生活でゴミを大量に出していますよね。日本だけで、2020年度の1年間で4,167万トンのゴミがでたんだそうです。こうしたゴミのうち、燃やした後に残った灰や、粗大ごみ・不燃ごみの一部は、最終処分場で埋め立てられます。日本のゴミの最終処分量は2020年度で364万トンだと言われています。
しかし、埋め立てる土地にも当然、限りがありますよね。2021年に環境省が発表したところによると、このままのペースでごみを破棄し続けると、2041年にはごみを埋める場所がなくなってしまうんだそうです。困りますよね。ごみを埋める場所がなくなるという問題だけではなくて、資源の枯渇の問題もあります。使い終わったものは捨てて埋める、ということを繰り返していると、限りある資源がなくなってしまいますよね。資源の枯渇というと、化石燃料が代表例ですが、鉱物資源も木材も枯渇性資源ですもんね。
3R(スリーアール・サンアール)とはなにか
こんな問題を放っておく訳にはいかないということで、ゴミの排出を減らすために、3R(スリーアール・サンアール)ということが言われるようになりました。
3Rとは、reduce reuse recyecleの英単語の頭文字のRをとったものです。それぞれ意味が違うんですね。
Reduceとは、ごみをそもそも出さないということです。廃棄物の発生抑制ともいいます。最近は特にそうですが、買い物の時にあらかじめエコバッグなどを用意して、廃棄物にされやすいレジ袋を、そもそももらわないようしてますよね。そういった取組がReduceにあたります。
つづいてReuseとは、再使用する、繰り返し使う、ということです。例えば、自分のサイズに合わなくなった洋服などを、不用品として捨てるのではなく、誰かに譲って使ってもらうことがリユースですね。中古自動車や古本などの流通もリユースに含まれるでしょう。
そして最後、Recycleですが、これは使い終わったものをもう一度資源にもどして、製品を作ることです。再資源化と言ったりもします。使用済みのペットボトルから合成樹脂を再生し、それを材料として服や新しいペットボトルを製造することなどがリサイクルにあたりますね。
ちなみに、reduce reuse recyecleのならびは、優先順位も示しています。Reduceが一番優先順位が高く、次にreuse,そして3番めがrecycleです。つまり企業や消費者は、そもそもゴミを出さないようにすることを最優先に考えてね、と言っているんですね。
こうした3Rの取り組みをすすめていくために、平成13年、2001年4月から資源有効利用促進法は施行されています。事業者(企業)だけではなく、消費者や行政機関が果たすべき役割や責務も定められています。法律の概要を一言でいうと、10業種・69品目を対象業種・対象製品として、事業者に対して3Rの取組を求めています。
明日は10業種・69品目の紹介を中心に、資源有効利用促進法の全体像を解説します。