おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。
事業再構築補助金の事業計画書をどう書けばいいかというのは、なかなか悩ましい問題です。公募要領で指定されている内容なども踏まえて、事業計画書としてどんなストーリーの計画書を作ればよいかということを、当社の見解に基づいて解説したいと思います。
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事業再構築補助金の事業計画書は4部構成(15ページ以内)という指定がある
公募要領P23(10.事業計画作成における注意事項 )では、事業計画書の構成があらかじめ指定されています。ぜんぶで1~4部までの構成になっており、それぞれにこういう内容を書きなさいということが定められています。その「書きなさい」と言われている内容をしかるべき部分に書かなければいけません。
その上で公募要領P27にある13個の審査項目も、全て網羅しなければなりません(審査項目で問われていることも、1~4部のうち、しかるべき部分に記述をしないといけません)。審査員は、この審査項目ごとに点数を付けるので、申請書の中でこれらの審査項目で問うていることが書かれていなければ、点数のつけようがありません。したがって、審査項目は漏れ抜けがあってはいけません。
そしてもう一つ考慮すべきことはストーリーです。読み手である審査員も人間なので、何の関連もない情報の羅列するだけだと、書いている内容が頭の中に入りません。起承転結のようなストーリーになっていないと、事業計画書のような内容は理解が難しいんですね。
したがって、要求されている4部構成も守らなければならないし、審査項目も網羅しなければならないし、読み手が理解しやすいストーリーにも仕立てる、ということをやってのける必要があります。そして、1~4までを15ページ以内で書き上げる必要があって、とても大変です。
事業再構築補助金・事業計画書の構成とストーリー
では、何をどこに、どういう流れで書けばよいでしょうか。すこしわかりにくい図ですが、事業計画書のストーリーを図示しました。これは当社が考える事業計画書のストーリーです。左が事業再構築前の現状、真ん中が再構築のための取組であり、補助金をもらってやろうとしていることの具体的内容、そして右が事業再構築を果たした将来の姿です。青の箱は、事業計画書の1部「補助事業の具体的取組内容」で書くこと、緑の箱は2部「将来の展望」で書くべきことです。
左の方から見ていきましょう。まず現状としての自社、顧客、競合他社の分析をする必要があります。分析には、自社の強み・弱み、そして顧客や競合、コロナの影響といった外部要因となる機会や脅威の分析も含みます。そして現状としては、新型コロナウイルス感染症による影響を受けていて、事業再構築の必要性に迫られているはずです。
既存顧客や競合他社の動きの中で、新たなニーズのようなものが芽生えているはずです。そのニーズに応えようと思うと、課題が出てくるはずです。課題が出てこないような簡単な取組は対象外です。課題をどう解決するかという具体的な方法があり、これが建物建設や機械装置を含む設備投資を伴う開発行為であるはずです。この開発には、自社がもつ強みを活かして行います。そうして開発されたものが、新商品・新サービス等です。
この新商品・新サービスは、事業再構築指針でも求められているように、今まで自社が製造したことのないようなものでなければなりませんし、他社でもできるような簡単なものであってはいけません。このようなことも踏まえて、事業再構築指針で求められている要件を満たしている必要もあります。この新製品、新サービス等を、いつ、どうやって、誰が開発していくのかという細かい実施計画も書く必要があります。
こうして開発した新製品・新サービスを、新市場のユーザー・マーケットに販売していくわけですね。新市場の市場規模も当然理解しておかなければなりません。一方、少し戻りますが、新製品や新サービスは、特徴的な機能を備えておかないといけないでしょう。なぜなら、あらたに進出した市場においても競争が待ち構えているからですね。特徴的な機能で、新たな市場における競合との差別化ポイントはどういうものかも押さえる必要があります。
こうして、特徴ある機能を具備した製品・サービスを販売した結果、売上が上がり、地域経済等への貢献も果たすことにつながっていきます。
一方、新しいことをするわけですから、将来的に課題やリスクも待ち受けていることでしょう。どういう課題やリスクが将来的に発生するかを予測し、そこへの対処方法も考えておく必要があります。
事業計画書では、こういうことを網羅的に書くことが求められていると当社では考えます。
事業再構築補助金・事業計画書の構成とストーリー(日本料理店が焼肉店へ事業転換)
具体的な事例に当てはめるとどうなるのかというのを、上記に図示しました。事例は、「事業再構築指針の手引き」にも書かれているもので、日本料理店が焼肉店へと事業展開するという例です。
くわしい解説は、上記の動画の中で行っていますので、そちらをご参考ください。