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事業再構築補助金「10ページ以内」ルールを守るための3つのポイント+1

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

事業再構築補助金2次公募要領1.2版では「補助金額1,500万円以下の場合は(事業計画書を)計10ページ以内」で書くよう指定されています。結構大変な指定ですが、どうやればよいでしょうか?本質的な部分を削らずに10ページ以内に押さえるポイントを解説します。

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事業計画書"10ページ制限"の対象者にご注意

まず事業計画書"10ページ制限"の対象者には注意をしていただきたいのですが、5/21に公開された2次公募要領(1.0版)では「緊急事態宣言特別枠の申請者は計10ページ以内で書くように」と指定をされていました。しかしどういうわけか、その翌日5/22にまた公募要領が改定をされて、ページ数指定の部分が「補助金額1,500万円以下の場合は計10ページ以下」という表現に変わりました。

そういうわけで、事業計画書"10ページ制限"の対象になるのは、緊急事態宣言特別枠申請者ではなく、補助金額1,500万円以下の申請者です。お間違えのないようにお願いします。ここでいう「事業計画書」とは、公募要領で指定されているその1~その4までの項目のことを指します。

"10ページ制限"を守るための基本的な考え方

「補助金額1,500万円以下の場合は計10ページ以下」に制限されたわけですが、13個の審査項目と、公募要領P24~P25の中で求められている記述をすべて10ページで網羅することは結構難しいことです。もともとの15ページという指定でも結構苦労をしますから、10ページになるとなおさらですね。枚数が少なくなればどうしても、記述すべき項目1つあたりでは記述が薄くならざるを得ません。記述が薄くなると、審査員にも伝わりにくくなり、審査でも評価が得にくくなるのではないかという懸念も浮かびます。

ということで、10ページ制限をまもるための基本的な考え方として、当社は次の3つのポイントを挙げたいと思います。

ポイント

①補助事業に関係のないことは書かない

②読んで瞬時に理解されないことは書かない

③事実と言えないことは書かない

ポイント①補助事業に関係のないことは書かない

まず最初のポイント「①補助事業に関係のないことは書かない」から解説しましょうか。

例えばですが、事業計画書の冒頭に自社の概要を書くことが一般的でしょうが、書き出しということもあって、気合が入っているためか、ここを長く詳細に記述している申請書をよく見ます(例えば、何年に何の製品を手掛けるようになったのか、何年に工場を新設したか、何年に代表者が代替わりをしたか、どんな社会貢献をやっているか等)。一般的な会社の紹介としてはこういう書き方もいいんですが、本筋である補助事業の内容とはかかわりがあるとは言えない情報も多くなってしまいます。自社の概要くらいであれば、自社が何の製品・サービスを、どういう顧客層に対して提供しているのかを中心として数行程度にまとめるので十分でしょう。

また、事業再構築補助金の事業計画書では、SWOT分析(つまり強み、弱み、機会、脅威の分析)が求められています。ここで記述する強み、弱み、機会、脅威も、補助事業と関係のないものを書く必要はありません。例えばですが「社長の顔が広い」というのもまあ強みといえば強みなのですが、補助事業で活用できる決定的な強みとは言えません。補助事業として活用できる強みとは、一般的には組織として持つ知識やノウハウ、経験、力量などに相当すると思います。こうした補助事業で活用する決定的な強みを1点に絞って、1~2行で書くことでも構わないと思います。

さらに、購入する機械装置等の詳細なスペックや機能をずらずらと記述している申請書もよく見ます。こうした記述も不要ですね。補助事業の課題解決に役立つ機能・仕様の記述だけでよいです。

②読んで瞬時に理解されないことは書かない

次のポイントは「②読んで瞬時に理解されないことは書かない」です。

これはどういうことかというと、例えばですが、下記の図をご覧ください。これは設備メーカーであるアマダ社のホームページからの引用ですが、この図を見せられて、瞬時に内容が理解できる人がどのくらいいるでしょうか(僕も理解できません)。パッと見て素人にも理解できないような図表や記述は不要です。

http://www.amada.co.jp/products/technical/tech_fl_aj.html

特に技術的な記述にありがちなんですが、情報量が多ければ多いほど、読み手としては難解になります。したがってこのような技術的に詳細すぎる説明をしたり図を貼り付けるのではなく、たった1行「新技術により高速な加工ができる」と、技術を事細かに書くのではなくで、技術によってどんな効果が生まれるかに絞って書けば、1行で表現もできます。

③主観的すぎることは書かない

最後のポイントは「③主観的すぎることは書かない」です。例外も多少はあるんですが、基本的には自社の主観的な記述は不要です。

自社の主観的な記述というのは、例えば次のような記述です。

  • 顧客である〇〇株式会社とは良好な関係を築いている(良好かどうか、この言葉だけでは客観的に証明できない)
  • 〇〇加工技術では業界随一だと自負している(自負というのはあくまでも主観)
  • 低コスト化に大きく貢献する(大きいというのもあくまでも主観。何と比べてどの程度大きいのかが読み取れない)
  • 社内の実施体制としては万全である(万全と称するのは自称であり、裏付けは何かわからない)

こういう一文は、読み手にとっては「本当か?」という疑問さえも想起しますし、書いてもほとんど意味をなしません。「うんうん、なるほど。大きく貢献するし、万全なのだな」と額面通り受け取ってくれることはゼロと言ってもよいです。このような文は削除してスペースを捻出しましょう。

10ページ以内に収めるおまけテクニック:行間の調整

10ページ以内に収めるおまけテクニックとして、事業計画書の作成をしているアプリで行間を調整するという方法があります。下記の例はWordでの例ですが、行間を調整して右側のようにスペースを捻出できています。この図だとたいだい2割くらいはスペースをカットできている感じですね。

Wordでどうやって行間を調整したかというと、行間を狭くしたい文章・段落を選択し、「ホーム」タブメニューの「行と段落の間隔」をクリックします。プルダウンメニューから「行間のオプション」をクリックしすると「段落」ウィンドウ(下図)が表示されます。ここで②箇所のチェックを外しただけです。

「インデントと行間隔」タブの「行間」を変えると、もっと細かい調整ができますので、こうしたテクを使えば頭を余り使わずにページ数削減も可能ですね。ただあまり行間を狭くしすぎると、読みにくくなりますので、気をつけて下さい。

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