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エモブロ ブログ 仕事・家事・育児の両立

他ならぬぼく自身が「バッファのない社会」を作る片棒をかついでしまった

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

週末エモ・育児ブログです。感染再拡大によって、学校で学年・学級閉鎖が相次いでいます。学校も学童保育もとても大変そう。「大変そう」とは他人事のようですが、そうした余裕のない社会を作る片棒を、ぼく自身も担いでしまったのではと思っています。

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自営業だからいいものの……

これまでにないあまりの感染急拡大で、うちの娘氏の通う学校でも、学年・学級閉鎖が相次いでいます。最近では学校から保護者にアプリでいろんな通知が来るのですが、ほぼ毎日のように「○年生で感染者が出ましたので学年(学級)閉鎖します」という通知が来ます。

今まではこんな通知は全くと行っていいほどなかったのですが、「えっ?またなの?」と言うくらい感染が相次いでいて、ひたひたと忍び寄る影を感じています。いまのところ娘氏の学年では感染者は出ていませんが、これも時間の問題かもしれません。

学校もきっと大変なのでしょうが、学童保育の指導員さんも大変です。学年(学級)閉鎖となれば、朝から子どもたちを預からないといけないですよね。狭い部屋で密のなか、多くの子どもたちを預かり、感染リスクもあるだろうのに、頑張って笑顔で子どもたちを保育してくれる指導員さんたちには頭が下がります。でも指導員さんも責任感ある仕事をしてくれる反面、不安と負担は相当なものだろうと思います。うちの娘氏の通う学童は保護者運営の学童なのですが、個人的には給料を倍くらいにしてもいいんじゃないか、それくらいしないと指導員さんの責任感に報いることはできないんじゃないかと思います。「保護者運営なんだから、お前が今すぐに給料を上げればいいじゃないか」と言われるかもしれませんが、意思決定のプロセスというものがあるのでそう簡単にもいきません。心が痛む思いです。

だからというわけでもないですが、ちょっとでも指導員さんの負担を減らそうと、今週、うちの娘氏は学童に行かず、家庭で保育するようにしました。その代わりといってはなんですが、アポをしていたお客さんにお願いして、ぼくの仕事は今週はずっとリモート会議に変えてもらいました。自営業だから自分の責任で働き方を見直すことはできるものの、これがサラリーマンだったら、ここまでは自由にいかないだろうな。

みんなギリギリのところで踏みとどまっている

ぼくはコンサルという虚業で、こんな仕事がなくても誰も困らないし、リモートでも代替しようと思えばできるし、出勤しなければ給料がもらえないという仕事ではありません。でも現場で手足を動かさなければならない仕事をしている方々は、並々ならぬ思いをされているんだろうと思います。学校が休校になり、学童が閉鎖となれば、仕事を休まざるを得ません。仕事を休めば、人手不足で忙しい現場はもっと大変になるだろうし、パートさんであれば休んだ分は給与にもなりません。

「感染」という事象が様々なところに波及していき、「当たり前」だった生活を脅かしていきます。それを我々はなんとかギリギリのところで踏みとどまっている――いや、すでに決壊してしまった人もいるかもしれない。コロナ禍もまる2年となり、もうこの生活にもなれてきたと思いきや、ここにきて過去最高の感染者数を日々更新する状況です。このままでは本当に、社会のいろいろな「最後の砦」になっているものが壊れてしまうんじゃないかという思いでいっぱいで、本当にまずいことになりそうだという危機感を覚えます。

ここで「こんな社会に誰がした!」と政治や社会のあり方に怒りの声を上げるのは簡単です。でもぼくはそれをしません。というのも僕自身が、社会の「最後の砦」にしわ寄せをかけ続けた張本人の一人だという自覚があるからです。

他ならぬぼく自身が「バッファのない社会」を作る片棒をかついでしまった

ぼくは平時のときに、「効率化」「少数精鋭」「生産性向上」「筋肉質な経営」などの掛け声のもとで、顧問先の短期的な数字の改善を図る目的で、バッファのないギリギリの改善をすすめてきました。5人でやる作業を簡素化して4人でやるとか、採算の合わない工程を安くやってくれる外注に出すとか、そういうことを提案し検討してきたわけです。恥ずかしながら、ぼくもそれが「よいこと」「企業として目指すべきこと」だと信じて疑わず、支援先の企業に押し付けていたように思います。でもひと度、非常事態が起こると、こうしたバッファのない仕事の仕方は脆いんですよ。5人でやる作業を4人でやれるようになっても、それはギリギリなんですよ。4人は「自分が抜けたら仕事が回らなくなる」とプレッシャーにですからね。それでいて給料を20%アップするわけでもないので、そうした彼らの善意と責任感を消費して、バッファのない社会を肯定し続けていたのは他ならぬ僕だったのだと思います。子育ても同様で「共働きしなければ生きていけない」という言い訳のもとで、子育てというプロセスを、指導員さんの善意と責任感に依存し、丸投げてしていたのでしょう。

「戦略コンサルタント」なんて耳障りのいい言葉で自分の仕事を飾っていますが、とどのつまりは社会の「最後の砦」にしわを寄せていただけではなかったでしょうかね。今更、こうした切羽詰まった状態になって、ようやく「バッファのない社会」を問題視するようになりました。ぼくは「効率的であることはよいこと」という社会の風潮を無批判に受け入れ、そこに潜むリスクが見抜けなかったんですよね。

本当に視野が狭い人間です。他ならぬぼく自身が「バッファのない社会」を作る片棒をかついでしまったのだなあ……ということを、リモートワーク中に娘氏の宿題を見ながら自己嫌悪するのでした。さて、これからどうしたものか。

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