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研修講師の役割は「何があっても学べる」と信じること。教えたいことを教え込むのが役割ではない

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

4月の後半、2週間にわたって、外国からのゲストに対して研修講師の仕事をしました。講師をしている僕自身もいろいろとこの仕事について考えるきっかけとなった2週間でした。この学びを忘れないように、振り返ってみたいと思います。

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中央アジアの研修講師に、研修の進め方を教えるTrainer's Training

なぜ僕がこういう仕事をしているのかというと、研修講師としての力量や実績が豊富だからではなく、完全に成り行きなのですが、とにかく僕は年に2度ほど、研修講師をしている外国人の方に研修の進め方を教えるという仕事をしています。もっと適任者がいるようにも思いますが、せっかくの機会なので、僕自身も彼ら・彼女らの研修スタンスを学ぶつもりでやっています。

この研修の場では「教えない」教え方を突き詰めています。例えばですが、下記の写真のようなゲームをしてもらうのです。そのゲームを通じて得られた感想や教訓を全員で共有し、そこから学びを得てもらっています。ほとんど講義らしい講義はせずに、ほぼ純粋に「演習から学ぶ」ことを体験してもらっています。

研修の成果として「習熟度」や「満足度」に強いこだわりが

これは外国人講師だからというわけではないでしょうが、例年彼らと接すると、研修の成果として、受講生の「習熟度」や「満足度」に強いこだわりを感じます。日本では具体的にどのように「習熟度」や「満足度」を測定しているかを教えてくれ、と毎回詰め寄られます。

しかし僕は――少なくとも僕自身が企画・運営・講師をする研修においては――習熟度や満足度を測定していません。あまり意味がないと感じるからです。意味がないというのはどういう意味かというと、たとえ研修のその場で習熟度や満足度が高かったとしても、それを職場に持ち帰って実践できなければ意味がないからです。

研修で学んだことを職場で活かせないということは往々にして起こります。例えば5S活動の研修などをしたら、アンケート等で「研修で学んだことを実践したくても、上司から『余計なことをするな』と言われる」という類のコメントが必ずでます。研修でいかにその人が学び、満足したとしてとも、その学んだことを受け入れる土壌や仕組みが職場(会社)になければ、研修の意味はないのです。その点で、組織改革と研修というものはセットで行うことがベストだと僕は思っていて、そのために研修単体での習熟度や満足度を測ることは、必須とは言えないと思っています。

満足しなかったからといって失敗でもない

研修で受講生が満足しなかったからといって、失敗だともいえないと思います。一度、リーダーシップの研修をしたときに、ものすごく低い満足度をアンケートでつけた受講生がいました。自由記入欄を見ると「自分はリーダーシップがあると思っていましたが、研修を受けてそれが誤りだと気づきました。ショックでした」と書かれていました。確かに自信をくじかれたのですからショックでしょう。しかしその方は、研修のなかで自分の思い込み、もっというと新しい自分に気がついたわけですから、これからのリーダーシップに対する向き合い方は確実に変わるはずです。そのような人であっても、アンケートの満足度が低ければ、その研修は失敗でしょうか。

反対のケースもあります。満足度が高くても、成功とは言えません。一般的に、研修が終わった後の解放感の中で答えさせるアンケートは、よい評価になりがちです。そのようなバイアスがあるにもかかわらず、単純に満足度の点数が高かったから何も問題がないとは言えないでしょう。

習熟度や満足度を測ったところで、何に役立てるのか

もう一つの疑問は、習熟度や満足度を測ったところで、いったいそれを何に役立てるのかということです。基本はやはり、自分の講義のテキストや進め方、事例の内容などを見直すのに役立てるのでしょうが、その程度であればライブの授業のなかでもある程度気がつくのではないかと思います。「あっ、この事例、反応がイマイチだな」とか「このテキスト、説明がしづらいな」という形でわかるはずです。

なぜ習熟度や満足度を測るのかという問いに答えられない

今回の私の受け持った外国人の研修講師たちもそうでしたが、「なぜ習熟度や満足度を測るのか」という質問に答えられませんでした。「測るのが当然だ」と思い込んでいるようにも見えました。アンケート結果をグラフ等でビジュアル化することにこだわりを持っている人もいましたが、グラフにすることで何を分析するのかということにも明確には答えられませんでした。

僕も以前は「習熟度や満足度が研修講師としての評価なのだ」ということを信じて疑わなかったので、彼ら・彼女らの気持ちもよくわかります。しかし、習熟度や満足度を測ることが目的になってしまっては意味がありませんね。

習熟度や満足度を測るまでもなく、人はどんなことであっても学べるものだ

というわけで、今の僕は、習熟度や満足度をアンケートで測ることはしていません。少なくとも僕自身にその意義が感じられないからです。将来、意義が感じられるようになればアンケートを取るようになるかもしれませんが、いまのところはその予定もありません。

僕は、習熟度や満足度を測るまでもなく、人はどんなことであっても学べると思っています。上述の事例で、リーダーシップ研修で自信を無くした受講生の話が好例です。研修で自信を無くすというのは、その事実だけを見れば研修としては失敗かもしれません。しかしその受講生は、自分はリーダーに向いていないのかもしれないという新たな知見を手に入れた――つまり、自分の特性についての学びを得た――のです。

誰でも必ず学びはあります。学びがあることを信じることが研修講師の役割であり、研修講師として教え込みたいことを教え込むことが役割ではないんじゃないかな、と思っています。

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