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【内部監査レベルアップ講座★番外編】いまさら訊けない「マネジメントシステムってそもそも何?」(2)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

ISOに関わっている人は「マネジメントシステム」という言葉をよく耳にすると思います。でも「マネジメントシステム」って、結構理解しづらい考え方なんですが、この複雑な概念をわかりやすく説明していきます。

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【内部監査レベルアップ講座★番外編】いまさら訊けない「マネジメントシステムってそもそも何?」(1)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 ISOに関わっている人は「マネジメントシステム」という言葉をよく耳にすると思います。でも「マネジメントシステム」って、結構理解しづらい ...

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ISOが定めている「マネジメントシステム」とはどういうものか

では、ISOが定めている「マネジメントシステムのお手本」とはどういうものでしょうか。ISO9001(品質のマネジメントシステム)を例にして説明をしてみます。

まず、ISOの規格は「組織の状況を確認して、その上で、お客さんなどの期待を理解する」ことからはじめなさいと言っています(箇条4 組織の状況)。たとえば、「うちの会社は年4回くらい、お客さんからクレームを受けているな」とか「もっと難しい仕事をやってほしいとも言われているな」みたいに、我が社の状況や周りの声に耳を傾けるのですね。

このままなにもせずにいたら、取引先から、頼りない会社だと思われかねないので、そうならないように、トップが方針を作ります。方針とは、例えば「クレームでお客さんをがっかりさっせない会社にするぞ」というような、大まかな方向性のことです。(箇条5 リーダーシップ)

でも、ただ決心するだけじゃなく、具体的に計画を立てます。計画をたてるうえでは、まず「起きそうな問題の事前洗い出し」をやりなさいとISOの規格は言っています(箇条6 計画)。そこで、うちの会社のなかで、ミスにつながりやすい作業って何かを調べます。調べた結果、朝一や休憩後などの初品の加工をする時にミスがよく起きていることがわかりました。じゃあ、初品加工時のミスを減らすために何をしようかと検討をした結果、初品の加工のときには、検査も手厚くしようということに決まりました。このような取り組みをやって、クレーム件数を0件にするという目標も作ります。

立てた目標や取り組みを実現するために、いろいろと準備をする必要もあるでしょう。検査を手厚くするためには、どこをどのように検査するのかをチェックリストにしておく必要があるかもしれません。また、チェックリストを使った初品検査のやり方を教育訓練する必要もありますね。(箇条7 資源)。

準備をしたら、初品検査をどのタイミングで、どのように実行するかという具体的なやり方を決めます。そのやり方にしたがって、現場で実際に初品検査を実行します(箇条8 運用)。

計画に取り組んだあとは、振り返りをします。決めたとおりに初品検査ができているかを確認するのはもちろんですが、目標として立てたクレーム件数がどうなったのかも確認します。うれしいことに、クレームが0件になっていました。こうした結果は、社長にも報告をします。(箇条9 パフォーマンス評価)

ただし現場からは、初品検査チェックリストはもうちょっと分かりやすくできるんじゃない?という声もあったので、改善もします(箇条10)。

これで初品が原因のミスについては、だいたいの対策ができました。初品の加工でミスが減ったのでメデタシメデタシ…ではありません。お客さんから新製品を作ってほしいという依頼が新たにありました。お客さんから預かった図面を見ると、どうも手作業でやることが多くなりそうで、ミスが起きそうだなということが新たにわかりました。

ということでまた同じように、手作業によるミス防止というテーマで改善をすることになります。こうして継続的に改善を積み重ねていくことで、どんどん品質のよい製品を生み出す職場になっていく、というのがISO9001のマネジメントシステムです。

プロセスの集まりと、それぞれのつながりが一体となったものが「マネジメントシステム」

今説明したように、何かの仕事をするときは、ただなんとなく作業をしても、うまくいくとは限りません。うまくいくためには、自分の状況や周りの声に耳を傾けた上で、方針や目標を決める必要があります。さらには、起きそうな問題も考えて、先回りして手を打つ必要もあります。こうした作業や仕事、業務のことを、ISOの規格では「プロセス」と呼んでいます。この図では、ISOの規格と関連が深いプロセスを、青い箱で示しています。そして、ISOの規格では求められていないけれども、我が社が仕事をする上で必要なプロセスを、緑の箱で示しています。

こうしたプロセスは、好き勝手にバラバラにやっているわけじゃなくて、全部がつながっているというのがポイントです。目標を決めたらそれで終わりじゃなくて、目標を達成するために現場で何をやるかを決めることや、目標への取り組みがちゃんと行われているかを確認すること、そして立てた目標が最終的にどうなったかを確認することといったプロセスなどは、全部がつながっています。

そして、このプロセスがうまくいけば、目標も達成できるし、お客さんに喜んでもらえる会社になる。というわけです。反対にどれか一つでもうまくいかなければ、お客さんをがっかりさせてしまうことにもなります。だから、それぞれのプロセスは、しっかりと慎重に、気を配って取り組まなければなりません。

こうしたプロセスの集まりと、それぞれのつながりが、あたかもシステムキッチンのように一つにまとまっていることが「マネジメントシステム」なんですね。この「マネジメントシステム」があるから、不慣れな人でも仕事が早く確実にできるし、起きそうな問題を先回りして回避できる、というわけです。

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