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フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の全文を読む(5)

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

4月28日、参議院本会議において、いわゆる「フリーランス新法」(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が成立しました。当社も一人法人なので「特定受託事業者」に該当するのですが、結構重要な法律なので、法案の全文を読んでいきたいと思います(第5回目)

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フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の全文を読む(1)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 4月28日、参議院本会議において、いわゆる「フリーランス新法」(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が成立しました。当社も ...

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フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の全文を読む(2)

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フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の全文を読む(3)

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フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の全文を読む(4)

おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。 4月28日、参議院本会議において、いわゆる「フリーランス新法」(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が成立しました。当社も ...

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第十六条 解除等の予告

まずは第十六条第一項を見てみましょう。

第十六条 特定業務委託事業者は、継続的業務委託に係る契約の解除(契約期間の満了後に更新しない場合を含む。次項において同じ。)をしようとする場合には、当該契約の相手方である特定受託事業者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、少なくとも三十日前までに、その予告をしなければならない。ただし、災害その他やむを得ない事由により予告することが困難な場合その他の厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。

発注者は、フリーランスとの契約(長期にわたる契約)を解除する場合は、原則、30日前までに予告をしないといけません。ただし災害や、その他やむを得ない理由で予告ができない場合は、その限りではありません。

この条文は、労働基準法第20条に定められた解雇予告とよく似た条文です。フリーランスの労働者性を考慮に入れて、労働者と同等に扱うことをこの法律では求めているように思われます。

2 特定受託事業者が、前項の予告がされた日から同項の契約が満了する日までの間において、契約の解除の理由の開示を特定業務委託事業者に請求した場合には、当該特定業務委託事業者は、当該特定受託事業者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なくこれを開示しなければならない。ただし、第三者の利益を害するおそれがある場合その他の厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。

発注者は、フリーランスから契約解除の理由を訊かれたら、回答しないといけません。これも労働基準法第22条第2項で、労働者が解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者が証明書を出さなければならないとした条文とよく似ています。

契約を解除する際には、発注者が一方的に解除する場合があります。この場合、契約を解除するための権限が、法律で定められたもの(法定解除)と、契約書に書かれた条件に基づいて解除するもの(約定解除)の2種類があります。法定解除や約定解除のような「正当な契約解除」であるかどうかを知る・記録する権利をフリーランスが持つことで、不当な契約解除を防止しようとする意図があるのだと思われます。

第十七条 申出等

第十七条 特定業務委託事業者から業務委託を受け、又は受けようとする特定受託事業者は、この章の規定に違反する事実がある場合には、厚生労働大臣に対し、その旨を申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる。

2 厚生労働大臣は、前項の規定による申出があったときは、必要な調査を行い、その申出の内容が事実であると認めるときは、この法律に基づく措置その他適当な措置をとらなければならない。

3 第六条第三項の規定は、第一項の場合について準用する。

この章の規定(第十二条~第二十条)に違反するようなことを発注者がした場合は、フリーランスは、厚生労働省に申し出ることができるという条文です。そして厚生労働省は調査をして、「適切な処置」をとるということです。

厚生労働省のどこの部門で受け付けるのかはわかりませんが、厚生労働省は「フリーランス・トラブル110番」という相談窓口を設けていますので、そういうところで受け付けるのかもしれません。

第十八条 勧告

第十八条 厚生労働大臣は、特定業務委託事業者が第十二条、第十四条、第十六条又は前条第三項において準用する第六条第三項の規定に違反していると認めるときは、当該特定業務委託事業者に対し、その違反を是正し、又は防止するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

発注者が第十二条(募集情報の的確な表示)、第十四条(セクハラ・マタハラ・パワハラ)、第十六条(契約解除予告)、第六条第三項(フリーランスの申出を理由とする取引の数量の削減、取引の停止等の不利益な取り扱い)の規定に違反した場合は、厚生労働省が勧告できるという条文です。

第十九条 命令等

第十九条 厚生労働大臣は、前条の規定による勧告(第十四条に係るものを除く。)を受けた者が、正当な理由がなく、当該勧告に係る措置をとらなかったときは、当該勧告を受けた者に対し、当該勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

2 厚生労働大臣は、前項の規定による命令をした場合には、その旨を公表することができる。

3 厚生労働大臣は、前条の規定による勧告(第十四条に係るものに限る。)を受けた者が、正当な理由がなく、当該勧告に係る措置をとらなかったときは、その旨を公表することができる。

厚生労働省は、勧告をうけても対応しなかった発注者に対しては、命令できるという条文です。

第二十条 報告及び検査

第二十条 厚生労働大臣は、第十八条(第十四条に係る部分を除く。)及び前条第一項の規定の施行に必要な限度において、特定業務委託事業者、特定受託事業者その他の関係者に対し、業務委託に関し報告をさせ、又はその職員に、これらの者の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 厚生労働大臣は、第十八条(第十四条に係る部分に限る。)及び前条第三項の規定の施行に必要な限度において、特定業務委託事業者に対し、業務委託に関し報告を求めることができる。

3 第十一条第三項及び第四項の規定は、第一項の規定による立入検査について準用する。

厚生労働省が発注者に報告を求めたり、発注者に立入検査を求める条文です。このあたりは第十一条とだいたい同じですね。

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