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「最大の努力=最大の結果」ではない!余力を残すと生産性が上がる85%ルールのすすめ

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おはようございます!マネジメントオフィスいまむらの今村敦剛です。

「最大の努力が最大の結果を生む」と信じている人は結構いると思います。ぼくも昔はそうでした。でも、全力で働くことはかえって効率に悪影響を及ぼすことが、最近よく(外国で)言われるようになってきています。俗に「85%ルール」と言われるこの”法則”についてご紹介します。

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最近よく海外の記事で見る「85%ルール」

9月13日のウォール・ストリート・ジャーナルで「生産性の発揮、マジックナンバーは85%」と言う記事がありました。

この記事に限りませんが、「85%ルール」についての記事は、最近いろんな外国の媒体で目にします。例えばハーバード・ビジネス・レビュー。

 

「85%ルール」ガーディアン紙では、ヒュー・ジャックマンも85%ルールについて話しています。

 

イーロン・マスクも85%ルールについて言ってますね😊(イーロンは旧ツイッターのエンジニアを泊まり込みで働かせてたんじゃないかとも思いますが……)

 

日本ではあまり知られてませんが、この「85%ルール」は、最近の働き方について、外国でちょっとしたブームのようになっている考え方です。

 

「85%ルール」とは何か?

「85%ルール」とは、簡単に言うと、仕事を自分の限界まで全力で取り組むのではなく、全力の85%程度の力加減でやるのがよい、という考え方のことです。つまり15%程度は、良い意味で「手を抜く」というか余力を残す、ということでもありますね。残念ながら、どうもこれを裏付ける具体的な研究というものがあるのではなく、様々な経験則などから「85%くらいがいいんじゃないか?」と言われているようなんですよね。

スポーツの例で説明されることが多いんですが、先程のハーバード・ビジネス・レビューの記事では、短距離走での例が挙げられています。われわれは、短距離走(特に100mなどのショートスプリント)では、スタートからフィニッシュまで100%の全力で駆け抜けていると考えがちですが、実はそうではないです。スタート直後から100%のレベルに加速すると、途中でバテてしまい、全体としてより遅いレースになることがよくあるんだそうです。短距離走のコツは、最大速度をできるだけ高めて、できるだけ長い時間維持する(バテによる速度低下の影響を最低限にする)ことなので、常に全力で走ることはかえって逆効果になるんだとか。ぼくも、ウエイトリフティングをやっている人から聞いたことがあるんですが、限界ギリギリのウエイトでトレーニングをするよりも、限界よりもちょっと低いウエイトでトレーニングをしたほうが、筋肉量が上がりやすいと聞いたことがありますね。

これまで、ビジネスの世界では「ストレッチゴール」と言って、ちょっと努力をすれば達成できる程度の目標を作るのがよい、とまことしやかに言われていました。でも「ストレッチゴール」の妥当性を検証した研究も、特にないんですよね。目標設定に関して言うと、最初から85%程度の力加減で達成できるくらいの難易度に設定するというのが、従業員側のポピュラーな対策に(実際のところは)なっていますからね。

確かに冷静に考えれば、100%の全力でずっと何かをやると、疲れてヘトヘトになるのは容易に想像ができます。疲れると注意力も散漫になるので、生産性の低下だけではなく、ミスやエラーの増加にも繋がりそうですよね。なので85%程度の力加減で継続的に働くことが、結果的には長い期間にわたって、安定的に高いパフォーマンスを維持できるというのも納得です。

心理的な視点から見ても、全力で走り続けるのは危険が伴います。いわゆる「燃え尽き症候群」になるというものです。興味深い研究があるのですが、エール大学「心の知能指数センター」とファース財団が1,000人以上の米国従業員を対象に行った調査では、従業員の20%が高いエンゲージメント(やる気)と高い燃え尽き症候群の両方を報告していることが判明したんだそうです。つまりやる気のある人は、仕事を全力でやりがちなので、結果的に燃え尽きてしまう、というリスクがあるということですね。やる気が高いのがよい、というのも一概には言えないんでしょう。

「85%ルール」を職場で実践するには、社長や管理職が意識を変えないとダメ

いくら「85%ルール」が理にかなっていたとしても、それを職場で実践するには、うまくやるためには、社長や管理職自身がマインドを変えないとダメですね。社長や管理職自身が「最大の努力が最大の結果を生むんだ!」と信じている人だったら、「85%ルール」なんて見向きもしないでしょうからね。また「85%ルールがよい」と口だけで、表面的に理解したフリをする上司にも要注意です。「85%の力加減でやれよ~」などと言っておきながら、残業しないことを陰で皮肉を言ったり、自分自身が真夜中にメールを送ったりしようものなら、もうその時点で部下は信用してくれません。

「一生懸命やることが、いい結果につながる」という考え方は、もはや古い考えなのかもしれませんが、いきなり「85%ルール」を完璧に実践することは無理な話です。職場の中で細かい休憩を取るようにするとか、ノー残業デーを設けて、その日は確実に定時に帰るとか、いまできることをしっかりやることから始める必要もありそうです。

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