「ものづくり補助金に申請したいが、申し込みできるだろうか」
「ものづくり補助金に申請したいが、採択されるだろうか」
と心配される方に向けて、"10分でだいたいわかる"よう、解説をしています。
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令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」っていったい何?
ポイント
- 「ものづくり補助金」とは、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の略。国(中小企業庁)の補助金施策
- 生産性向上を目的とした革新的な取り組みに対して、750万円~3,000万円の補助金が交付される
経営革新と生産性向上がテーマ | 経営革新(新商品、新サービスの開発、生産プロセスの開発)や、生産性の大幅向上に資する取り組みが評価 |
補助上限額 最大3,000万円円 | ・通常枠 750万円~1,250万円 ・回復型賃上・雇用拡大枠 750万円~1,250万円 ・デジタル枠 750万円~1,250万円 ・グリーン枠 1,000万円~1,250万円 ・グローバル展開型 1,000万円~3,000万円 |
補助率 原則1/2 | 次の対象者は補助率が2/3にアップ ・小規模事業者 ・再生事業者 ・回復型賃上・雇用拡大枠申請者 ・デジタル枠申請者 ・グリーン枠申請者 |
電子申請が必須 | 補助金申請システム(Jグランツ)による電子申請 |
令和4年度内に複数回の公募 | 令和4年度内(2023年3月末まで)に複数回公募が行われ、つど審査・採択 |
ココに注意
- 審査の目的(革新的な開発、生産性向上など)に沿っていないと採択されない
- 成長が期待できる分野、収益が見込める分野でないと採択されにくい
- 財務基盤が弱いと採択の可能性は低い
- 申請時・申請後の事務処理が多くて大変?
- ウソの申告をすると詐欺罪で告訴される可能性も
- ケースによっては、補助金返還する義務がある(決してタダでもらえるわけではない)
- 業種や申込プランによって採択率のバラツキが大きい
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の申込プランについて
令和4年度(2022年度) 「ものづくり補助金」のオフィシャルな資料はあるの?
2022年度ものづくり補助金の主なポイント
- 令和4年度内にも、複数回の締切を設け、それまでに申請のあった分を審査し、随時、採択発表を行う
- 事業実施期間(正式な交付決定から発注・納品・支払いを完了するまでの期限)は交付決定日より10ヶ月(グローバル展開型は12ヶ月)以内
- 補助上限額は申込プランによって変わる(上記の表を参照)
- 事業計画期間において、「給与⽀給総額が年率平均1.5%以上向上」、「事業場内最低賃⾦が地域別最低賃⾦+30円以上」を満たすことが申請要件。要件が未達の場合は事業者に対して、特別な事情がある場合を除き、補助⾦額の⼀部返還を求める
- 経営革新計画・事業継続力強化計画認定企業、創業・第二創業後まもない事業者、パートナーシップ構築宣言を行っている事業者、再生事業者等は事業者は加点
- 申請時点で、過去3年以内に2度同じ補助⾦を受給している事業者は申請不可。3年以内に1度受給している事業者は減点
- 電子申請システムによる申請
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」はいつから公募が始まるの?
ポイント
- 12次受付:令和4年9月1日(木)
- 12次締切:令和4年10月24日(月) 17時
- 採択発表:12月中旬
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」は、何回募集があるの?
ポイント
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の採択率はどの程度なの?
ポイント
- 過去の傾向だと、「ものづくり補助金」の採択率はだいたい4割程度。ただし、最近は上昇傾向
- 直近の(9次締切)の採択率は62.1%。今後もこの水準の採択率が維持される可能性も
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の申請資格ってあるの?
ポイント
- 日本国内に本社及び実施場所を有する中小企業者および特定非営利活動法人
- みなし大企業ではないこと
- 補助対象外事業ではないこと
- 付加価値額が年率3%以上向上、かつ、事業計画期間(補助金交付後3~5年間にわたって)において給与支給総額が年率平均1.5%以上向上、かつ、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の3つを満たすこと
- 申請締め切り日前10ヶ月以内に同一事業(令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業)の採択決定及び交付決定を受けた事業者は申請できない
- 申請時点で、過去3年以内に2度同じ補助⾦を受給している事業者は申請不可
みなし大企業とは
補助対象外事業とは
その他、補助の対象とならない案件について
- 付加価値額が年率3%以上向上、かつ、事業計画期間(補助金交付後3~5年間にわたって)において給与支給総額が年率平均1.5%以上向上、かつ、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の3つを満たすことが必須条件
- 既存の機械設備の機能を高め又は耐久性を増すための設備投資は申請不可
- 補助事業実施場所が他社事業所の場合(ただし、賃借契約等で自社使用が可能なことが明白であれば補助対象)は申請不可
- 申請締め切り日前10ヶ月以内に同一事業の採択決定及び交付決定を受けた事業者は申請不可
- 申請時点で、過去3年以内に2度同じ補助⾦を受給している事業者は申請不可
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の「賃金引上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「雇用拡大枠」について詳しく教えて
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の対象となる経費って何?
ポイント
- 「機械装置費・システム構築費」の計上が必須であり、かつ、もっともポピュラーな費目
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」を申請してから交付されるまでのスケジュールは?
ポイント
- 補助事業期間内の発注、納品、支払いに限られる
- 事業実施期間は交付決定日から10ヶ月以内(採択発表日から12ヶ月後の日まで)
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の申請書の書き方・入力方法は?
ポイント
- 電子申請なので、Webフォームに事業計画書を入力する。肝心な部分(審査対象となる事業計画書)はPDFを添付する
- 採択されるポイントは「審査項目を網羅すること」と「審査項目について納得感あるように記述すること」
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」審査のポイント(審査項目)って何?
ポイント
- 審査項目は13個
- 技術面、事業化面、政策面の3点に及んでいる
- グリーン枠は独自の審査項目がある
- 「技術面」は取り組もうとしている内容の技術的な課題や解決方法を説明する部分
- 「事業化面」は、どう販売促進していくかを説明する部分
- 「政策面」は、申請企業の取り組みが、国の政策と合致していることを説明する部分
といったらいいかな。
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の審査体制・審査方法ってどんなの?
ポイント
- 審査員は5名体制
- 地域での審査の後、中央で審査する2段階方式
- 誰がどの企業の申請書を採点するかはわからない(専門性に応じて振り分けたりはしていないもよう)
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の採否を決める最重要ポイント「革新性」って何?
ポイント
- 最も重要な審査項目は「革新性」(技術面①)
- 革新性ある取り組みでなければ、この補助金はほぼ採択されないとみてよい
- 革新性とは「自社になく、他社でも一般的ではない」ということ
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の加点項目・減点項目って?
ポイント
- 最大で6項目加点の可能性がある
- 過去3年以内に同じ補助⾦を1回受給している事業者と、回復型賃上げ・雇用拡大枠において、繰越欠損金によって課税所得が控除されることで申請要件を満たしている場合は減点
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の電子申請ってどうするの?
ポイント
- 電子申請にはある程度のITリテラシーが必要
- 締切間近になるとサーバー負荷が大きく、申請ができなくなる恐れがある
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の事務処理って大変なの?
ポイント
- 採択された後にも結構な量の事務処理が必要
- ある程度の事務処理能力と、事務処理をやり抜く覚悟が必要
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」に取り組む上でのリスクってあるの?
ポイント
- 感染症や資材不足、資材高騰、燃料高騰、戦争等による経済の影響を考慮に入れないと、後で「こんなはずじゃなかった」ということになります
- 5年間にわたる報告義務、利益が出た場合の返納義務等、さまざまな義務が生じます
参考(ものづくり補助金のリスク)
- 僕みたいな怪しいコンサルの言うことをうのみにせず、自分でも公募要領をしっかり読み込まないと「話が違う」ということになりかねません
- 補助金は後払いです。機械装置等の取得には、補助金交付より前に支払が必要です。感染症の影響による経済の冷え込み等を考慮して、資金繰りに注意してください
- 場合によっては、交付される補助金の額よりも人件費を増やす必要がある可能性があります。経済の冷え込み等を考慮して、申請をしてください
- 補助金の申請のためだけに、被用者保険の任意適用や賃金を一時的に操作することはやめてください。それが知れると従業員のやる気が低下する可能性があります
- 申請時の事務処理(書類作成)はもちろんのこと、採択後、事業完了時、および事業が終了した後5年間にわたり、事務処理(書類作成)もしくは監査が発生します。書類の分量も多くて煩雑ですが、これらにすべて対応するための人手、手間を捻出しなければなりません
- 虚偽の申請や、書類の日付等を改ざんすることは、補助金の不正受給に該当します。企業名の公表、刑罰、加算金の請求等のペナルティがあるので絶対にやめてください
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」の返納義務って何?
ポイント
- 補助事業(補助金の交付を受けて行う事業)の結果により収益(収入から経費を引いた額)が生じた場合
- 賃上げの未実施の場合
収益納付について
「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」等の規定により、補助事業(補助金の交付を受けて行う事業)の結果により収益(収入から経費を引いた額)が生じた場合には、補助金交付額を限度として収益金の一部または全部に相当する額を国庫へ返納していただく場合があります(これを「収益納付」と言います)。 (平成29年度補正小規模事業者持続化補助金資料より引用)
賃上げの未実施について
- 事業計画終了時点において、給与支給総額の年率平均1.5%以上増加目標が達成できていない場合は、導入した設備等の簿価又は時価のいずれか低い方の額のうち補助金額に対応する分(残存簿価等×補助金額/実際の購入金額)の返還を求めます。
- ただし、付加価値額が目標通りに伸びなかった場合に給与支給総額の目標達成を求めることは困難なことから、給与支給総額の年率増加率平均が「付加価値額の年率増加率平均/2」を越えている場合や、天災など事業者の責めに負わない理由がある場合は、上記の補助金一部返還を求めません。
- 事業計画中の毎年3月時点において、事業場内最低賃金の増加目標が達成できていない場合は、補助金額を事業計画年数で除した額の返還を求めます。
(公募要領より引用)
令和4年度(2022年度)「ものづくり補助金」に申請する上で役に立つ情報について
参考リンク
- 2020年実施ものづくり補助金の審査項目を読む(政策面① 地域の経済成長を牽引する事業)
- 2020年実施ものづくり補助金の審査項目を読む(政策面② ニッチ分野における差別化とグローバル市場での潜在性)
- 2020年実施ものづくり補助金の審査項目を読む(政策面③ 環境に配慮した持続可能な事業計画)
- 2020年実施ものづくり補助金の審査項目を読む(技術面① 革新性)
- 2020年実施ものづくり補助金の審査項目を読む(事業化面② 市場ニーズ)
- 【まとめ】会計知識ゼロでもわかる!ものづくり補助金「その3:事業計画における付加価値額等の算出根拠」の作り方
- ものづくり補助金採択後の事務処理には、ある程度の体制・能力・覚悟が必要
- ものづくり補助金の申請書には、経営ビジョン・中長期計画を明記すべし
- 補助金申請で使えるネタとしての「ボトルネックの解消」
- ものづくり補助金と圧縮記帳による税金処理について
- ものづくり補助金「これまでに補助金又は委託費の交付を受けた実績説明」の書き方
- 債務超過と役員借入金はものづくり補助金の審査でどう見られるのか
- ものづくり補助金電子申請締め切り時のサーバー負荷について
- ものづくり補助金電子申請で書類不備があると不採択となる可能性?
更新履歴(2022/4/2以降)
- 4/2 第10回締切公募要領1.0版公開に伴い、内容を全面的に見直し
- 9/20 第12回締切公募要領1.0版公開に伴い、内容を全面的に見直し